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母へのメッセージ       こころから

時々,母から電話があります。
「今電話かけてきたのあんたかね?」
決まってこう尋ねられます。
発信者の確認は出来ないようです。

私ではないのだけれど、私からかなと思ってくれる事がうれしくて、
「元気にしとる?」と会話を始めます。

去年父が亡くなってから、気丈に暮らしていた母でしたが、暮れに脳梗塞を患い、今は弟夫婦に見守られながら、自宅療養しています。

もともと社交的な母、デイサービスを〝大学〟と言って満喫中。
病院にいる時も、デイサービスでも、皆んな優しくしてくれるそうで。私は
「それはあなたが優しい人だからだよ」と心の中で、いつもつぶやいています。

家事や子育てはおおらかで、と言うかおおざっぱで。太っ腹なところもあり。

そんな母のような母になりたいと、ずっと思って大きくなりました。
子どもの頃から、観察していたのです。私、母のことを。

我が子に対しても、ありがとうと言ってくれるとこ。

ご飯の支度をしながら、学校の話をずっと聞いてくれるとこ。

やりたいことは、ほぼ(ほぼです)させてくれるとこ。

1人だけ遊びに行かずに家にいると、そっとお小遣いをくれて、駄菓子屋に行かせてくれるとこ。

人のお世話を率先してするとこ。

1ヶ月に何回でも旅行に行けるとこ。
(いつでも、どこでも眠れるので、疲れません)

どれも見習いたいと思ったとこです。
自分ができていたかどうか、自信はないですが。

今日、久しぶりに
「電話かけてきたのあんたかね?」
と母の声。父のお墓にいるそうで。

明日は母の日。明日電話しようと思ってましたが、これはラッキー。
「元気にしとる?」から始まって、〝大学〟の話までひと通り。
今も皆んなに優しくしてもらっている、と話してくれました。

「雨が降りよるけん、こけんようにゆっくり帰りよ。」

最大級の感謝の気持ちを込めて、こう声をかけました。
偉大なる母へ。







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