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#Happy社内報 「お小遣い減ったなら、自分で稼ごう!」ニノさん、就労支援WAGOMU利用開始

愛すべきおっさん、ニノさん。

登山、パチンコ、銭湯が好きなロッケンの住人、ニノさん。
現在は片麻痺の状態で車椅子生活。ですが、息抜きに大人のビデオを楽しみながら、毎週少しづつ、ときにサボりながらリハビリに励んでいます。

食欲と性欲を同時に満たすニノ。
こども相手に本気で勝ちに行くニノ。

一方で、はっぴーの家での葬儀・お別れ会の際は人目を憚らず涙を見せるなど、涙もろく憎めない一面があります。

クミさんのお葬儀にて泣くニノさん。
大好きな高取山に、ニノさんの代わりに登ったぬまっちと木戸さん。
オンラインで繋いで涙。

GOTO銭湯プロジェクト

「大好きな銭湯にもう一度行きたい!」

そんなニノさんの思いを叶えるため、爆食しがちな食欲とゆるみがちな気持ちを満たしながあの手この手でリハビリ継続中。




お金を管理するのが苦手な、ニノさん

そんなニノさんの愛すべき欠点。
それは「お金の管理」。

お小遣いは1万円。
限られた生活費の中でやりくりをしなければいけませんが、それができないのがニノさん。

たくさんの食事、そして自分だけではなくスタッフの差し入れも大量に購入するなど、欲望のまま行う買い物。

すると(当然)月の半ばには残金が数百円となってしまいます。
さらにこの夏、お小遣いの減額が決定。

大ピンチを迎えたニノさん。
さて、どうしましょう。

どこで写真とっとんねん。

トラブルはお題だ 

「ニノさん、お金減ったらしいで」

「でも買い物はしたいやろし、どうする??」

「・・・ニノさん、働いたらええんちゃうん?」

そこでアイデアとして出たのが、就労支援B型事業所の活用です。

「就労B型事業所WAGOMU」はHappyの新規事業として今年4月スタート。
ワゴムクライミングジムや、はっぴーの家を中心に神戸市全域で活動しています。

例えば、

体力オバケが特徴の彼とは地域の畑作りのお手伝い、

バリスタを夢見る青年とはコーヒー作りにチャレンジ、、

デザインが好きな子が来ればシルクスクリーンを使ってのグッズ作り、

自然が大好きな彼を連れて、六甲山にあるカフェでブランコを設置したり、

”学びと遊びを、仕事につなげる”

をテーマに、障害の有無に限らずやりたいことを仕事にしていこうというチャレンジを始めています。




ニノさん、働いたらええんちゃうん?

WAGOMUの就労支援、もし利用することができたら、ニノさん自分で稼ぐことができるんちゃう?

そこで制度を調べたところ、問題がないことが判明しました。

※主なルール
・就労継続支援B型はA型と違い事業所利用の年齢制限はありません。
・就労継続支援B型の利用対象者は、身体障害や知的障害、発達障害を含む精神障害、または難病を抱えている方となります。

自治体により対応は異なりますが、医師からの診断書や定期的に病院に通っているという通院証明があれば就労継続支援B型制度を利用することは可能です。

そこで長田区役所障害福祉課へ問い合わせ、ニノさん同席のもと面接を行いました。

理解ある担当者さん・街の人たちと一緒に作る、新しいアタリマエ

高齢者の就労支援B型利用に関しては、行政として慎重に判断する必要があります。当初は断ろうと思っていました。

しかし、Happyの事業を調べたことをキッカケに、行政の中で会議・調整を行いました。

そして、はっぴーがやろうとしていることを、「行政として応援しよう!」ということになりました。

当初はお堅い感じだった担当者さん。
しかし話を聞くと、休みの日に子供食堂をやっていたり、とても熱い想いを持っていた方だと言うことが判明。

そして、8/1〜正式に就労支援B型事業所WAGOMUの利用が決定しました。

ニノさんが、高齢者が働く未来の”パイオニア”に!?

経済的な価値

平均寿命が長くなってきていることも関係し、高齢者世帯の貧困率は増加傾向。(2016年時点で「65歳以上の高齢者がいる世帯」の貧困率は27%ほど)高齢者世帯の4世帯に1世帯が貧困状態に陥っているということになります。

ニノさんのように所得が少なくなった場合、年金や生活保護など既存の方法に加えて、自ら仕事を行いお金を稼ぐという選択肢が生まれることになります。

コミュニティとしての価値

シニアの社会参加は、データで見るといずれも半数以上が参加していないということがわかります。

図2 70歳以上の社会活動の実施状況(2019年)
(厚生労働省: 「令和元年国民健康・栄養調査」における「社会活動の実施状況」より作成)

一般的に、高齢者が通う場所といえばデイサービス。

しかし、就労支援事業所に通うこと=「働くこと」ができれば、「仕事を生きがいの1つとして暮らす」という、高齢者の暮らしの選択肢が広がることにつながります。

例えばニノさんのチャレンジがカタチになることで、

アノ人のアレも、

アノ人のアレも、

アノ人のアレも、

アノ人のアレも、

もしかすると、”仕事”として稼げることになるかもしれません。

つまりニノさんのチャレンジが、「高齢者が就労支援事業所を活用」し「高齢者がお金を稼いで暮らしていく」という新しいアタリマエになるかもしれません。

今後の展開

8/1〜正式に利用が開始されました。
絵心を活かしてのアート制作、Happyグッズ制作、ワゴムクライミングジムでの受付業務など仕事はたくさんあります。

https://twitter.com/happyrokken/status/1709110024541528501

とりあえず、まずは現場に出勤!
そしてニノさんがやりたい仕事、できる仕事を探していきます。

仕事の発注はワゴムチームによろしくです。

職場見学、withスオウ。
日々、作戦会議中。

「行政が応援してくれる事になったのは、日頃のケアや日常の積み重ねがあったからこそだと思います。これからニノさんにはバリバリ働いていただきます。そして自分がやりたいこと、好きなことができる日常を、”自分の手で”掴んでいただきましょう」

ケアマネ岩本&野上



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