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【投資に効く有報速読 #1】1分で「小松ウオール工業」 〜難解な有価証券報告書から要点だけ解説〜

この記事は、有価証券報告書などのIR情報から、投資にあたってまず知っておくべきポイントだけをまとめたものです。
IRや投資以前に、まずは興味を持てる企業を見つけることが目的です。銘柄推奨ではありません。
原則として「会社予想が増益」で、時価総額が大きくない企業からピックアップしています。

※7/14にリニューアルのため更新しています。

小松ウオール工業(7949)

「新しい働き方」でオフィス向け需要が好調


間仕切りの専門メーカーでシェアトップ
石川県小松市に本社がある間仕切りの専門メーカーです。製造・販売・施工までを手掛けるこの会社は、可動間仕切、固定間仕切、トイレブースなどの製品を扱っています。その市場シェアは29%とトップを誇ります。
特に注目すべきは、自社一貫システムです。ビルの高層化や工期短縮に対応し、小ロット多品種生産やオーダーメイド品を短納期で全国に供給できる点が強みです。

コロナ前の水準へ回復基調
現状はコロナ禍の影響から回復基調にあります。都市再開発が進む中、新しい働き方に対応したオフィス環境への投資が堅調に続いています。
2019年からショールームを強化しており、その結果、対象地域でのオフィス用途の売上高が2016年比で2.4倍に増加しました。さらに、95億円を投じて加賀工場第2号棟を建設する予定です。

コスト増を織り込み増益予想
2024年3月期の業績は、前年比で売上が15.3%増加し、当期純利益は70.6%増加しました。特にオフィス向け製品が好調で、全ての品目で増収となりました。販売価格の適正化が浸透したことで、利益も増加しました。
2025年3月期の予想では、売上が5.6%増加し、当期純利益は2.7%増加すると見込まれています。東京再開発案件などでオフィスビル向けの需要が増加する一方で、資材価格の上昇も見込んでいますが、それでも増益が予想されています。

中計で課題に対応
今後の課題として、原材料価格の上昇、少子高齢化、労働力不足、エネルギー価格の高騰、急速なデジタル化などがあります。これらの変化に対応するために、2028年までの中期計画を示しています。
戦略の基本方針は、「既存間仕切事業の成長」「新規製品の創出」「オペレーションの高度化」です。これにより、売上年3~6%の成長と、営業利益率7~10%を目指しています。


2024.3期 IRポイントまとめ 
有価証券報告書 第57期 ※決算短信 ※2024年3月期 決算概要説明

東証プライム、時価総額348億円、売上436億円、当期純利益率6.4%、配当利回り3.9%、自己資本比率80.2%。ROE7.5、PER10.7、PBR0.8 

2024.3期末現在、リアルタイムではありません

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