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立春。

今日は立春。

二十四節気の第一。
2月4日~2月18日ころ。

旧暦での一年の始まり。
昨日の節分(季節を分ける)で一区切り。
今日から新しい季節の始まり。
暦上では『春』。
春から1年が始まる。


七十二候

『春』と言っても、まだ2月。
体感としては一番寒く、一番厳しい季節。
積雪量だって、一番多い。

だけど立春を迎えると、気持ちが一味違って。
少しづつ日も長くなってきているせいかな。

*東風解凍(はるかぜこおりをとく)
初候:2月4日~2月8日ころ。
春によく吹く風と言われる東寄りの風が、
川や湖の氷を溶かし始めるころ。
春の暖かい足音が聞こえ始めるころ。
東風(こち)は俳句や和歌にもよく出てくるそうで。
春も感じるが、まだ冷たさも残る…
風情がありますね。

*黄鶯睍睆(うぐいすなく)
次候:2月9日~2月13ころ。
梅に鶯。
日本の春を象徴するモチーフですよね。
でも実際に梅の木によく留まるのはメジロだったり。
メジロの黄緑色は目に留まるし、梅にも映える。
灰色がかった渋いグリーンの鶯は少し地味な印象も。
ただ、春告げ鳥の鶯。
若い鶯はまだ上手く鳴けずにぐぜっているが、
一生懸命練習して、次第に美しい鳴き声に。
『ホーホケキョ』の鶯の鳴き声。
オスの求愛。
春を告げる第一声。
初音を聞くことができるかしら。

*魚上氷(うおこおりをいずる)
末候:2月14日~2月18日ころ。
まだうっすらと氷が張っているけれど、
その下で魚たちが泳いでいる姿が見える。
冬の寒い間、底の方に身を沈めてじっと耐え、
春の陽光で水面がきらめきだすのを待っている。
水がゆるみ、様子を伺うように水面近くに上がってくる。
水溜まりなどの薄氷を見つけると、パリッと思わず割りたくなる。
そんな子供時代を思い出したりします。


春の養生。

まだまだ気候は寒いけど、
季節は少しづつ移り変わり出している。
東洋医学の『陰』と『陽』の考え方。
自然界に存在するものは、
全て陰と陽に分類できる。
どちらも対象に存在していて。
どちらかが存在するから、もう一方も存在する。
光があるから影がある。
どちらが良い悪いではなく。
どちらも大切で。どちらも必要で。
そのバランスが偏りすぎると不調につながる。
日本では夏至に『陽』が一番盛んになり、
冬至に『陰』が一番極まる。
そのサイクルを繰り返している。
出来るだけバランスを崩さずに、
季節に沿った暮らしを営む。
これが『養生』の基本。
先回りして心身の『健康』を保っていくこと。

春は夏に向けて『陽』が盛んになってくる時期。
植物も春の暖かさに向けて準備を始め、
のびのびと芽吹きだすころ。

のびのびと上へ伸びていく。
これは植物だけではなく、人体にも言えること。
『陽』がどんどん満ちていくことで、
五臓六腑も全体的に活性化してくる。

春は五臓六腑の『肝』に一番影響を及ぼす。
冬の間に体中に溜め込んだ老廃物や脂肪などの
不要なものを一気に解毒していく。
フル稼働しすぎて、疲弊してしまう。

『肝』の役割は、疏泄(そせつ)と蔵血(ぞうけつ)。
疏泄は、体内の気の運動を調節する働きのこと。
気の流れがうまくいかないと、
血行障害やリンパ障害に。
気の停滞により、胸や脇の張り。
血の停滞により、月経痛や生理不順に。
リンパの停滞により、浮腫みや倦怠感、眩暈など。

蔵血は、血を貯蔵したり血液量を調節する働きのこと。
不調が起こると、血の不足や栄養不良が起こる。
蔵血ができなくなり、月経過多。
血の不足により、目の乾き、手足の痺れや動きずらさなどに。

また、気の急な上昇もあり、
身体の上部に症状が現れやすい特徴も。
花粉症による目の充血や鼻詰まり、喉の炎症なども正に。
頭痛や眩暈、ふらつきなどにもご注意を。

そして『肝』は感情の『怒』を司る。
怒りは気血を上昇させ、陽気を上昇させる。
日々穏やかに…とはいかなくとも、
感情の発散をうまくしていきたいですね。

✿この時期に感じやすい、
不眠や肩こり、浮腫みなどのプチ不調。
身体からのサインは、心からのサイン。
温かく受け止めて、自分を抱きしめてください。
まずは、ほっと一息…♡


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