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岩崎弥太郎日記の意義、その現代性

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岩崎弥太郎の青春時代の日記を紹介するにあたって、実は葛藤がありました。興味を持ってもらいにくい人物であることが、よく判っていたからです。そこで、彌太郎日記の意義、その現代性につい…
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記事一覧

弥太郎日記に一区切り&本居宣長の日記

1.弥太郎日記紹介の進展  岩崎弥太郎の日記「瓊浦日録」の前半部(巻之一)の紹介を終えま…

伊井直行
6か月前
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旅日記「西遊草」と弥太郎の長崎日記

1.母を連れて大旅行  庄内藩(山形県)の郷士で、富裕な酒造家に生まれた清河八郎(1830-18…

伊井直行
6か月前
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風評再生産のメカニズム 岩崎弥太郎の場合

 一度悪い評判が立って定説のようになると、風評にさらに別の風評が積み重なって「被害」が増…

伊井直行
8か月前
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弥太郎日記、一月から二月へ

 先日、「岩崎弥太郎 幕末青春日記」の最初の一月分の紹介が終わり、二月分を始めることがで…

伊井直行
7か月前
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岩崎弥太郎日記は、なぜ面白いのか?

1.歴史上の人物との交流  岩崎弥太郎の日記には、幕末維新史に名を刻んだ人物が数多く登場…

伊井直行
11か月前

日曜に休み、誕生日を祝う岩崎弥太郎(承前)

3.外国商人との交流から学ぶ  岩崎弥太郎は、日曜日を休日とし、誕生日を祝ったことを幕末…

伊井直行
11か月前

会社の創造というイノベーション

 近代的な営利企業としての会社を創造したこと――これこそ、岩崎弥太郎が明治維新期になしとげたイノベーションの本質でした。こうした会社企業は、弥太郎の三菱以前には日本に存在しませんでした。三菱はこの先進性を活かして競争相手に打ち勝ち、国内海運業界の覇権を握ります。  会社の構成員は、それぞれ自由意志によって加入します。これは、現在に続く、会社企業存立の根本的な前提ですが、日本でこの前提を満たしたのは弥太郎の商会(後の三菱)が初めてでした。最初期の従業員の多くは藩営土佐商会に配

悪太郎と大谷、弥太郎とジョブズ

 スティーブ・ジョブズを考慮に入れることで、明治維新期のイノベーターである岩崎弥太郎に新…

伊井直行
10か月前

岩崎弥太郎の歴史上の「貢献」

 これまで岩崎弥太郎とその日記について、何度か投稿しました。しかし、ふと気づくと、弥太郎…

伊井直行
10か月前
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