全部諦めたら見えてきたもの

何者かにならねばならないと思っていた。
一芸を極めないといけないと思っていた。

全部諦めた

何も成さずに、ただのモブとして生きていく。
堕落した。
自分には優れた点が何ひとつない。

でも、そこで見えたのは本当の幸せだった。

思えば幸せは何者でもない時代、つまり過去にあった。
たくさんの物を得ようとして、物理的に満たされた事もあったが、精神的には一向に満たされない。部屋を広くしても、空いたスペースで孤独感に苛まれるだけだったし、ゲームを買いまくり、やりまくっても、浅く広くで、振り返った時、何の記憶も残っていない。いやホントに。
フォローする人間を増やしても、誰が誰だか分からない。
浅く広くでは、交友関係なんて築けない。
過去が楽しかったのは、深く狭くができていたから。
物質的に恵まれていないのは、一見不幸要素だが、深く関係値を築けて満たされると思う。
これからは、狭く深くの原点回帰しようと思う。

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