知らなきゃ良かった

声優の結婚が続いてますね。
知っている人ばかりでビックリしました。
僕は芸能人の結婚に落ち込む人です。
小松菜奈が結婚した際は、はま寿司で憂鬱になってました。僕以外にも芸能人の結婚に直面して、ショックを受けている人はいるでしょう。
専門学校のクラスメイトは、蒼井優の結婚で憂鬱になっていました。
僕はそれが小松菜奈だったという話です。

でもよくよく考えると変な話ですよね。
こちらが一方的に知っているだけで、相手はこっちのことなんて認知していない。
なんなら僕らが知っているその人は、仕事だけの顔。つまり一部分なのです。僕らが認知している情報は、全体の半分にも満たないでしょう。プライベートなんて分かりません。

ストーカーみたい(笑)

それでも悔しいですよね。
現に今回結婚を発表した声優さんたちのことは知っていましたが、交際していたことはおくびにも出さなかった。
自分の知らないところで、その人は重大なイベントをしている…。身近な話で言えば、仲のいいグループで自分だけ誘われなかったみたいな疎外感があります。

そういう状況になった時、僕は思うわけです。
「最初から知らなきゃ良かったな」と。
小松菜奈もそうですが、最初からその人たちのことは認知しなければ良かったと思うのです。
極端かも知れませんが、知らぬが仏とはよく言ったものですよ。
それこそ仏教用語には《会者定離》《愛別離苦》という言葉があります。
会者定離とは《会った人とは必ず別れが来る》という意味で、愛別離苦とは《生きる上で別れる苦しみは回避不能》です。
noteを始めなければなかった出会いもありますが、noteを始めなければなかった別れもあります。
現にフォロワーは130から120まで落ちてます。得てから失ってますね。最初から120ならいいのですが、130からマイナス10なので、損した感じがします。

それはネットやテレビといった電子媒体全部に言えることですがね。
櫻井敦司さんやHEATHさん、りゅうちぇるさん、黒崎真音さんもそうです。
この悲しみは訃報をGoogleカードで知ったからであり、そもそもテレビやネットでその人の存在自体を知ったからです。

小松菜奈も、存在自体を知らなければ良かったと思います。
せめて結婚発表や離婚発表、訃報は知りたくないですよ。
苦しいですもん。

そういえばブータンの幸福度が下がったのは、ネットを開通させたからという話らしいですね。
井の中の蛙が大会を知る。
海外の生活レベルが自国と桁違いであるために、満足が出来なくなったと。
ネットという文明の利器を《得て》幸福度を《失った》。こう…美味しそうだったから禁断の果実を思わず食べてしまったというところでしょうか。
人間の脳自体がそんな感じですよね。
本能以外の要素で行動を柔軟に変えられるが、鬱になったり誤謬を抱いたりしてしまうという代償があると。

知る、得る、ということで逆に不幸になる余地が増える。

成功者は色々なものを得ていますが、不幸ですよ。
失うものがより多くなるのですから。
フリーターがホームレスになった時のダメージより、イーロン・マスクがホームレスになった時のダメージの方が絶対大きい。
1勝9999敗の人より、9999勝1敗の人の方が、敗北に対して恐怖すると思うし、敗北すると、実際負けるといつも敗北している人よりめちゃくちゃショック。

僕も失うのが怖いです。
知らなきゃ良かった。 
失わないためには、得ないしかない。