帽子屋さんでの話
私は帽子が好きなので、よく帽子屋に立ち寄ります。その時も目当ての帽子を探していました。
そこへ高齢の店主が現れ、
「いいコーディネートですね」と褒めてくださった。
そして、すぐに話は、私が持っていた一眼レフカメラと写真の話に。
素人と玄人の違いはどこにあるのか?という話になり、
「今は機材での差はほとんど出なくなっているから大変。例え安物のカメラでも一定の性能は超えており、スマホに至っては一眼レフを超えている部分もある」と。
では、どこで差を見出すか。
最近の学びは、カメラなら、基礎的なところがおざなりになっていて、それよりも新しい機種がどうとか、画素数とか手ぶれ補正が、とかレンズの画質がどうとか、という表面的なところに終始している感がある。
その知識を学んだからといって写真が上手くなるわけではない。下手くそは下手くそのままだと。
つまり、カメラマンなのではなくて、カメラという機材が好きなのだと。
それに関連して、素人とプロを対比するが、それは間違っているとも。
プロが写真が上手なわけではない。
稼げているからプロなのだと。
上手くなろう、いい作品を作りたいと向上心があるとも限らない。
そもそもプロカメラマンの仕事はすでに上手く撮影するより、たくさん撮影して、選んで、ひたすらレタッチ(画像の加工)がメインです。
下手をすれば、スマホで撮影する若い女性の方がはるかにいい絵を作るなんてことも。そう、写真ではなく、絵なのだと。
最後に肝の話をしておきたい。写真の素人と玄人の違い。それは普段の生活で常に感性を持って生きているか、の違いです。
ふとした場面で「これはいいスナップになるな」とか「これはインスタ映えしそうだな」とか「これはいいコーディネートだな」と思う感性があるかないかの違いです。
何にも考えずに歩いて、スマホばかり見ている人は、いろんな玄人になるチャンスを逃しているともいえます。とはいえ、筆者もそうなりがちなんですが。
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