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「逃避行」(詩)

手を取って逃げた夢

線路の先。


縮んでいる身体。


知らない少女とふたり。


当たり前のことだけど。


熟慮も短慮も時には愚行を招く。


だから。


素直さも、慎重さも。


どっちも持たなきゃならないんだ。


逃げ去った広い世界を眺めよう。


他人を気にしない

素直でいれる強さを持とう。


誰かの意見を飲み込んで。


支えあって。


自己犠牲にならない程度に

お互いを助け合おう。


お互いの幸せが

きっとふたりの幸せ。


終わったことなんて、

もうどうすることも出来ないけど。


後悔が心を襲っても。


あの日の自分の行動に

確かなものがあるなら。


あの日の経験が

今の自分を救うなら。


きっと……


手を取って逃げた線路と夢の先。


擦りきれた靴、塞がれる進路。


ひとりだと怖いけれど。


きっと。


ふたりなら、何処へだって逃げれる。


そんな気がして。


身を隠せるような宵闇を期待する。


人は、ひとりじゃ生きていけないから。


どれだけ孤独を感じても。


今、自分を理解してくれる誰かを。


証明した傷も。


忘れないように、

今を逃げれるように。


ほんの少しの勇気と、揺れない覚悟で。


明日へと飛び出そう。


傷だらけが沁みる、青空へと……

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