「いつか、星になりたい。」(詩)
誰にも掴めないような星へ。
誰にも負けない輝きを込めて。
心臓のロケットを宇宙に飛ばす。
悩み悩んで、階段で屋上まで向かう。
大好きな雨の香り。
包まれた不安な空。
雲を突き抜けて。
鮮やかな青を塗る。
心地よい孤独と共に。
心地よい居場所にさよならを。
少しだけ、寂しいけれど。
夢にまで見たアストロノーツ。
宇宙を見て。
思考に沈んで。
空に浮かんだ自分は。
人間だ。
どうしても汚く、醜くて。
誰もが許し合って、笑い合えることを夢に見る。
……それが、叶わないことを知っている。
坂道の頂上まで駆け抜けて。
自転車で空を飛ぼう。
脇道に逸れた家の入り口を気にしながら。
時々、生き急ぎたい気持ちで。
それを押さえたりして。
逃げるように先を急いだり。
空を仰いでいる。
全身全霊で生きよう。
あの日に砕けた命の声のように。
命が燃え尽きた果てで。
旅の極点で。
星に、なるために。
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