「他人事にしている。」(詩)

どっかで起きた出来事。

つまんないニュース。

他人事にしている。

目の前で人が倒れても。

恋をすることも。

他人事にしている。

私はきっと変わっている。

他人や近くで起きることに

関心が抱けないことも。

好きだと思うことでしか

自分のことのように思えないことも。

言葉にすれば分かる。

伝わらなくて、

他人に理解されないこともある。

けれど。

私は特別ではない。

他の人と同じ尺度で生きている。

時代の持つ感情に揺さぶられ。

何度推敲しても

思うように届かない。

誰かがぽつり、呟いた言葉。

自分が叫ぶ苦しみのように

その言葉のことを思うと。

きっと。

心が持たないと思い込んで。

隠せない心のひび。

事実だけど。

私の選択は振り切れている。

助けても無駄なことがあって。

大切に思っても空回る。

そんなこともあると、知ってしまったから。

だから、

他人事にして、関わらない。

……でも、きっとそれは決めつけだ。

日本で起きた出来事。

世界を動かすようなニュース。

目の前でクラスメイトが倒れている。

いつかの自分も持っていた恋心。

ふと、気づけば。

自分に関係のないことは

そんなになかった。