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「白鳩」(詩)

高架下をくぐって

見上げた青空。


光の見えた、暗がりの先。


その先で飛び立った白鳩。


群れに混ざって飛ぶ姿。


一際目立つ白色は

誰よりも輝いているように見えて。


私はその姿に憧れる。


あの鳩も楽ではないだろう。


他人と違うこと。


それは、

常に不安の中を生きること。


理解者をすぐには得られないこと。


蔑み、疎まれて。


あることないこと

イメージがつく。


ただの個性が首を絞める。


けれど。


あの綺麗な白い鳩のように。


どんな個性も

必ず輝く。


誰かの役に立てる。


諦めず、

人生を積み重ねるなら。


何も知らなくても、

きっと。


誰かは貴方を分かってくれる。


きっと、認めてくれる。


信じているから

私は未来へと進めるんだ。


高架下の歩道橋を歩いて。


見上げた青空の先で

鳩達が飛び立つ。


一際輝く白

誰よりも素敵な色をしていて。


気づけば私は、

その姿を追っていた。

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