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[詩]「徒然なる」

日が照りつける
カフェテラス

徒然なる
休日にふと

思い出した

過去の記憶


あの日のこと


ドーナツみたいに

空いた風穴


瞬間


呼吸が

途切れてく


あの日のこと


傷つくことを

ただ恐れ


ロッカーに

しまった


自分の中に

浮かぶ感情


既に終わった

ことなれど


それでも

思うことがある


時は過ぎる


それに伴い

傷も癒える


けれど


いずれ過去を

忘れても


今という時間を

潰せない


惜しむらくは

憎々しい


この気持ち


今更浮かんでも

どうにもならない


後悔だらけの

恋慕の情


バラバラになった

恋の切れ端


他人に縋った

生の記憶


そんな生き方に

さよならを


独立宣言


群れなくても


貴方がいなくても


生きていける

けれど


ただ


独り言を

呟くように


命乞いを

するみたいに


ほんの

少しでいい


生きていける

くらいの


愛を求めるのは

間違いか


否定してしまえば

むなしいだけ


明日を運ぶそよ風に


ほろ苦く思う
珈琲の香り


いずれ


足るを知ったなら


ドーナツが

見えるように


この空洞は

いずれ


蚊帳の外に


徒然なる

この想い


消えるだろうか


そうだといいな

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