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「何度失えば。」(詩)

何度失えば、辿り着けるだろうか。


それなりに傷付きはしたが。


恐らく。


自分は、失った気になっているだけだ。


失ったように振る舞えば。


相手も失ってくれるだろうと思っていた。


私は貴方ではない。


他人の事なんて、理解することは出来ない。


相手は自分の事をどう思ったのだろうか。


もはや、答を知ることはなく。


それぞれ、別の道を行く。


あの日、立ち止まらなかったから。


もう、きっと戻ることは出来ないけれど。


会うことはないだろうけど。


失っても、生きている。


失う度に、心は擦り切れる。


それでも、強く。


何度も失えば。


やがて、痛みにも慣れてくる筈だ。


前を見据える。


去り際の後ろ姿に

声を掛けなかったから。


歩み寄れなかったから。


きっと、殴り返されても仕方がないのだろう。


他人に認められたい。


自分を認めたい。


誰かを愛したい。


誰かに愛されたい。


遥かに遠い、夢を見た。


可能性はあるだろう。


これからの選択次第で。


私は、大きく生まれ変わるだろう。


良い方向にも、悪い方向にも。


ただ、確実なのは。


これからたくさんの間違いを犯すこと。


果てを見つけるまで進むこと。


何度も、大切な何かを失うこと。


それでも。


失うなら、何かを得るだろう。


それはきっと、その時大切に思った何かだ。


掴み取った結果だ。


例え、それがどれだけ愚かで醜くても。


自分の事を誇れるように。


認められるように。


何度でも。


この遠い、果ての見えない未来のその先で。


何度失えば……

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