責任は自分側に置いた方が良い
「子どもの頃、好きなキャラクターって何だった?」
そんな会話から思い出したお話です。
好きなキャラクターを聞かれても、これと言って思い浮かばなかった私は、キャラクター繋がりである出来事を思い出しました。
それは、初めて自転車を買ってもらった日のこと。
母に連れられ出かけた近所の自転車屋さんで、おまけ欲しさに私が選んだのは、キャンディキャンディのイラストが描かれた自転車でした。
決め手はこの一言。
この自転車を買うと、キャンディキャンディのステッカーをプレゼントします。
別に、キャンディキャンディが大好きだったわけではありません。
なのに私は自転車よりも、ステッカーに惹かれてしまい、
「これがいい」
ペダルの横で、そばかすなんて気にしないキャディキャンディが笑っているピンクの自転車に決めました。
その日は、私のいとこ姉妹が一緒に自転車屋さんまで付いてきていました。
いとこは、私の3歳下と4歳下の仲良し年子姉妹。
よく会っていたこともあり、一人っ子の私にとっては妹のように感じていた二人でした。
「このまま乗って帰ります」と、コマつき(通じますか?)自転車にまたがると、自転車屋さんのおじちゃんが、おまけのステッカーを2枚「はい、どうぞ」と私に手渡してくれました。
確か小学校低学年だった私は、スッテッカーと言うキラキラした大きなシールをもらえたことが嬉しくて、ステッカー以上に目をキラキラさせていたところ。
いとこの一人が私の手から、キャンディキャンディのステッカーを取り上げました。そしてそのままもう一人のいとこへ1枚だけ渡し、「はい」と姉妹二人で分けあったのです。
それ、私の…
お姉さん気取りだったくせに、気が弱く言いたいことが言えなかった私は、蚊の鳴くような声で主張してみましたが、いとこ姉妹は見事にスルー。
私に残ったのは、別に好きでもないキャンディキャンディの自転車だけでした。ま、それがメインなんですけど。
この日から、私はこのいとこ姉妹のことが嫌いになりました。
もう45年も前の話なのに、あの時の光景をまだ覚えている私って、執念深いなあと思います。
今同じことが起こったら。
たぶん、「それは私のだから返してほしい」と言えると思います。
もしも言えなかったとしたら。
奪ったあいつが憎い! ではなく、言えない私が悪い。
と思えるとも思います。
人のせいにするより、責任は自分に置いた方が良い。
45年後にはそんな風に考えられるようになっているから大丈夫だよ、と。
いまだ執念深い私から、人のせいにするだけだった子どもの私に伝えてあげたい。
そんなことを思い出した、好きなキャラクターはなに? でした。
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