重たい荷物

未就学児は親と共に

は、最近のしばり　
あの頃は放りっぱなしの子どもたち
遊んで遊んで夕暮れ
あの子のじいちゃんが迎えに来た
あの子だけ連れてって

ここで待ってろよお前も送ってやるから
まずこいつを家に連れて帰るだって

でも
じいちゃんもどってこない
待っても待っても
そして
一人で真っ暗で帰る毎日
がんばってがんばって

いじめはよくありません
みんな仲良く
は、今も昔も言葉だけ連呼だけ

帰ったら遊ぼうよ
小２の五人
あの子の家で集まろう
遅れるなみんなで一緒に、に遅れるな
はぁはぁ、到着
こんにちはぁ　

どうしたの？なんか用事？って彼女
遊ぶ約束なんかしてないけど？って
目の前火花が見えて

え？え？え？

一人家を後にしたとたん
笑い声
たくさんの
誰も追いかけてこない
なーんちゃってもない

涙もでない
いかりもない
ただ帰るひとりで
まだ明るい
家にはだぁれもいないから

がんばってがんばって
　
がんばってがんばって
思い出は重たい荷物になりました

ぎしんあんきのしんぶんしで丁寧に包んだままで
ここまで持ってきてしまいました

年なりに抱えきれなくなりました

さあ、そろそろ、おいてみましょうか

置いたとたん
たぶんほどける新聞紙