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人生100年時代へ。農業のポテンシャル②「田園回帰」

高まる農山村地域への移住希望!
 近年、都市部に暮らす人々に、田舎暮らしをしたいという願望が高まっています。総務省の行ったアンケート調査によると、「農山漁村地域に移住してみたいと思いますか?」の質問に、約3割の人が移住の意向を示し、そのうち多くの人が農山漁村への移住先で就きたい仕事に、農林水産業や農家レストランなど、農業関連の仕事を挙げています。こういった田園回帰・故郷回帰への想いは、農業と深く関連していることを示しています。

移住意向

移住先で就きたい仕事

加速する田園回帰の理由は、「人間らしい生活」を求めて。
 実際に、農漁村地域に移住を考えて地方自治体などに相談する件数や、移住のためのセミナーが年々増えています。さらに、2020年からのコロナ禍によってリモート勤務を取り入れる会社が珍しくなくなり、都会暮らしを見直す動きもあります。企業だって、論外ではありません。2020年9月にパソナグループが、本社を東京から兵庫県の淡路島に移転することを発表して大きな話題となりました。

移住相談件数

 なぜ、田園回帰・故郷回帰が起こっているのか。その理由が、東京から故郷へのUターン移住者を対象に行ったアンケート調査からも読み取れます。「Uターン移住したきっかけは?」という質問に対して、若い世代は“東京ストレス”というネガティブな理由が上位にきますが、世代が上がるにつれて“人間らしい生活”が上位となっています。おそらく、田園や故郷には人間らしい生活を育む力があることを、東京という都市部での生活を通して再発見したのでしょう。パソナグループも南部社長によれば、東京一極集中のリスクに備えるだけでなく、地方創生への前向きな理想にもとづいて前々から準備してきたとのことだ(Forbes JAPAN 2021年2月号より)。

移住のきっかけ

これから農業には、「人間らしい生活」を提供することへの期待が高まる。
 「人生100年時代」には、セカンドライフに“人間らしい生活”を求めて、田園回帰・故郷回帰する人々がますます増えることが予想されます。それとともに農業は、地方創生、特に”田園や故郷を育むこと”、そして“より人間らしい働き方を提供すること”が期待されるでしょう。

以上、Vo.1-2『農業のポテンシャル②:田園回帰』

*次回は、「農業のポテンシャル③:作る歓び」についてお伝えします。
#セカンドライフ , #農業 , #人生100年時代 , #幸福 ,#田舎暮らし




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