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こうすれば越えられる、就農ハードル!クリア⑤「創意工夫」

創意工夫の幅を広げる「6次産業化」に注目!
 50代で会社を早期退社して、農業を通じて幸福なセカンドライフづくりに挑戦する『セカンドライフ・アグリ』。サラリーマン時代に培われた知見を活かして、創造性ある農業経営にトライしてはどうでしょうか。具体的には、多くの農家が今まで労力のほとんどを「生産」に注いで来たのに対して、「加工」や「販売」にも、創造と挑戦の幅を広げる『6次産業化』です。6次産業化とは、「農業の活力を軸にした第1次産業(生産)と、第2次産業(加工・製造)、第3次産業(販売・サービス)を有機的・統合的結合を図って農業経営や地域農業が活性化すること」と定義され、国や農水省も後押しをしています。

ポイントは、消費者発想”マーケットイン”への転換。
 実際に就農者が、どんな6次産業化を志向しているか、農水省が調査しました。これによると、意向の第1位と第2位は、農産物加工と直接販売です。ここからも、農業に対して「マーケットインの発想で消費者に伝わる新しい価値を、自らのバリューチェーンを広げることで生み出したい」というエネルギーが見えてきます。

創意工夫1

 仮に、米によって6次産業化を行うケースを考えてみましょう。稲作の収益性は、野菜などに比べて非常に低く、市場在庫も多いのが課題です。その米を、“米粉”という原料にして、加工・製品化によって付加価値をつけ、新たな販売ルートを開拓するのです。その戦略フローを整理したのが、右記の図です。

創意工夫2

 モデルケースとして、世界的にも注目され市場としても伸びている“グルテンフリー食材市場”に注目すると、米粉を使ったグルテンフリー製品をネット通販で届けるといったことが考えられます。

創意工夫4

 6次産業化は、単に第1次産業の延長と考えては、上手くいきません。消費者から見て、魅力ある製品・サービスである必要があり、しかも既存の商品サービスや類似品と差別化されていないと、消費者は手に取とって買ってくれ、食べてはくれません。発想を“プロダクトアウト”から“マーケットイン”へ転換し、さらに“ブランド戦略思考”を取り入れることが、成功のためには必要なのです。

創意工夫3

会社員時代の経験・スキルは、創意工夫の源に!
 このように、農業以外の知見が求められる6次産業化ですが、セカンドライフ・アグリにおいては、サラリーマン時代のスキルを活かせるのが利点です。セカンドライフ・アグリの就農者は、約30年におよぶ会社員生活の経験者。そのため、本人も気づかないレベルも含めて幅広い知識・能力が培われており、そのスキルを6次産業化にトライする際に活かせるのです。

創意工夫5

 6次産業化の成功は未知数ですが、様々なことで「創意工夫」することは、農業をワクワクとしたやりがいのあるものにすると同時に、セカンドライフを豊かなものにすると期待しています。

以上、Vo.5-5『こうすれば越えられる、就農ハードル!⑤「創意工夫」』
*次回は、⑥「地域連携」をお伝えします。
 また、今までの記事もマガジンにて公開しています。
#セカンドライフ , #農業 , #人生100年時代 , #幸福 ,


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