50代は、就農適齢期? その4「50代と60代の意識の違い」
セカンドライフのために、起業する適齢期は?
豊かなセカンドライフを築くために、多くのサラリーマンが、将来は独立して個人事業主になりたいと考えています。では、50歳代のうちに思い切って起業するのか、それとも定年を待ってから60歳代で起業するのか、という時期の選択があります。この間には、年数にしてわずかな違いしかないようですが、意識には大きな違いがあると私は考えています。
思い立ったら50代か?60代まで待つか?それが問題だ。
サラリーマンにとって、50代は年齢的には現役の真っ只中です。しかしながら、昇給や出世の限界が見え、後輩社員たちが育ち、今までやってきた仕事へのモチベーションと体力とが落ちてくるとともに、充実感と成長感が薄らいでくる時期です。さらに家庭において、子供が大学生や社会人になり子育てから卒業する時期でもあります。自己実現への欲求が沸々とわいていますが、定年を待っているとその内なるエネルギーも減衰しかねません。そんな50代に独立起業するのは、“持て余しているエネルギーを前向きに転換すること”であり、人生において「新たな花を咲かせたい」というポジティブなチャレンジ発想が強いと言えます。
一方、60歳代は会社をリタイアした”定年”退職者です。定年した先輩の多くは、「急にやることや居場所がなくなり、このままでは老け込んでしまいそうな不安に駆られる」「稼げなくてもいいから、やりがいの持てることが欲しい」と悩むそうです。そんな60代という時期の独立起業は、“減退するエネルギーを、なんとか繋ぎ止めること”であり、人生において「枯れないようにする」という若干、保守的でメンテナンス発想の傾向があるのではないでしょうか。
志あらば、鉄は熱いうちに打て。
年齢に関わらず何事にも挑戦することは、すばらしいことです。それを前提に「50代か?60代か?セカンドライフをより充実したものにできるのは、どちらでしょうか。」という問いに対しては、私は、50歳代の独立起業であると考えています。
何かをやろうとした際は、”準備””は大切ですが、”先送り”はいけません。準備は成功へとつながりますが、先送りは意欲の減退と好機の喪失を招くからです。そして、人生の後半に向かうこの時期、特に注意しなければならないのは、気力と体力の衰えです。
また、起業への想いを先送りにせずに準備を始める行動力は、強い“志”の表れとも言えます。「自分らしい豊かなセカンドライフをつくる」という志は、企業における創業理念のようなもので、その後のセカンドライフをより創造的なものにする原動力となると私は考えています。
50代が、”セカンドライフづくり”のために動き始めた。
そんな50歳代の起業意識が、就農にも現れ始めたと思われる調査データがあります。50歳代の就農人口が、2005年から2010年の5年間の間に増加しているのです。
これまでは、サラリーマンが60歳を超えてから「他にやることがないので、農業でも始めるか」といったケースが多いことが『定年帰農』として知られていました。それに対して50歳代での就農は、サラリーマンが早期退社して「豊かなセカンドライフを築くために」農業に就くことを意味しています。
私は、このことを人生100年時代にむけて”農業がポテンシャルを発揮し始めた兆し”と捉え、「多くの同志がいる」と励まされ気分がしています。
以上、Vo.4-4『50代は就農適齢期?その4「50代と60代の意識の違い」』
*次回は、「人生100年時代を、農業でハッピーに!」をお伝えします。
また、今までの記事もマガジンにて公開しています。
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