50代は、就農適齢期? その2「価値観の変化」
人生において、「価値観」が段階的に変化するパターンがある。
昇給や出世を目指していたサラリーマンが50代になると、地方や農業に憧れるようになる「価値観の変化」は、なぜ起こるのでしょうか?
それは、「マズローの欲求5段階説」によっても説明がつきます。マズローの欲求5段階説とは、心理学者アブラハム・マズローが「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定して、人間の欲求を5段階に理論化したものです。人間には5段階の「欲求」があり、1つ下の欲求が満たされると次の欲求を満たそうとする心理的行動を表しています。
「価値観の変化」は、人間の成長の証!
およそ20代の若いサラリーマンは、「安定した暮らしを確保したい」とか「家族の将来のため、ある程度の貯金が欲しい」といった、生理的欲求と安全の欲求が強い世代です。次に30から40歳代になると、会社での働きに自信がつき、ある程度の昇給もしてくるので、「責任ある地位について、自分の能力をもっと発揮したい」とか「出世して、頑張ってきたことを誇りたい」といった社会的欲求や承認欲求が強くなります。そして、ついには50歳代になると、”定年”という会社員としてのゴールが見えてきます。サラリーマンとしての達成感とともに、「はたして自分らしく生きて来たのだろうか」と人生を振り返り、「セカンドライフは、もっと自由に自分らしく生きたい」という自己実現への欲求が静かに沸き起こってくるのでしょう。
私も50代を迎えた時、まさにそんな気分になり、資格試験へトライしたり社会人大学院に通おうと決意しました。まさに”50代あるある”のようで、とても共感します。
サラリーマンの価値観を支える”会社”も、永遠にあらず。
サラリーマンにとって価値観のベースとなっているのは”会社”であり、ファーストライフの基盤的なコミュニティとも言えます。50代になると、長く自分の価値基準となって来た“会社”が、間もなく”定年”により失われることを予見するようになります。そのため、社会的欲求や承認欲求を新しいカタチで満たす必要を感じ取り、その準備を始めたくなるのでしょう。50代になると同期会や同窓会が増えたり、幼馴染みと連絡をとりたくなる気持ちも、そんな欲求と関係しているのかもしれません。
人生最高の欲求段階「自己実現」を、農業で。
50代に訪れる「自分らしく生きたい」という価値観の変化は、充実したファーストライフを送れたからこその変化であり、次へのエネルギーです。私が推奨する『セカンドライフ・アグリ』は、そのエネルギーを活かす就農スタイルです。農業は、人生の最終的な欲求段階「自己実現」のステージにおける”豊かなセカンドライフを築くための手段”と、私は考えています。自分への叱咤激励を含め、トライ&エンジョイあるのみです。(価値観の変化とともに、下記のように生活の風景も大きく変わりました。)
以上、Vo.4-2『50代は、就農適齢期?その2「価値観の変化」』
*次回は、その3「やりがい探し」をお伝えします。
また、今までの記事もマガジンにて公開しています。
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