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「リーダーに向いていない」と思うのは、あなたが成長した証

リーダーって思っていたより大変だな。
やっぱり私はリーダーより現場職員として働きたいな。

あなたの心の声がそう語りかけていませんか?

そうですよね。リーダーって大変ですよね。
今までは与えられていた仕事だけしていればよかったのに、リーダーになったら自分のチームのメンバーに仕事を指示して、好きでもない事務仕事をして、クレームがあれば全面的に前に出て……

こんなはずじゃなかった。
リーダーになったら今の組織を改革して、職員が笑顔で働ける職場、利用者さんが笑顔で過ごせる施設にするんだ。と意気込んでいたのに。

「やっぱり私にはリーダーは向いていなかった。」
リーダーになりたての頃、誰もが一度は思うことです。

でも、その感情が沸いたということは、あなたが成長した証拠なのです。
あなたがリーダーとしての一歩を踏み出した証拠なのです。


リーダーへの道を登山にたとえてみましょう。

テレビで富士山に登る小さな子どもを見ると、「あんな小さな子どもでも登れるのだから、その気になれば自分にも登れるだろう」「日本一高い山とはいえ、一歩一歩登っていけば誰だって頂上にたどり着けるだろう」と思います。

――これが現場の職員からみえるリーダーの姿です。これくらいなら自分にもできる。自分ならもっとうまくできる。なんで今のリーダーはもっとリーダーシップを発揮してみんなを引っ張っていかないんだ…と。


そしてあなたが富士山に登る日が来ました。
麓からみる富士山は想像していたより、ずっとずっと大きい。そして不安になります。「こんなに大きな山に登れるのだろうか」と。
しかし、もう引き返すことはできません。いよいよ登山口から登り始めます。
最初は緩やかな道が続きます。30分、1時間歩いて息が上がってきたころ、ふと頂上を見上ると、まだほとんど頂上に近づいていないことにあなたは愕然とします。さらに目の前には大きな岩がゴツゴツとならぶ急斜面。あなたの心は折れそうになります。
「こんなに登山が大変だなんて聞いてないよ~」

――いよいよあなたがリーダーに任命されました。着任した途端、スタッフたちの質問攻めにあいます。「〇〇はどうしたらいいですか?」「AとBとどっちにしますか?」「今日は体調が悪いのでお休みさせてください」……
”そんなの自分で考えてよ”と心の中で呟きながら、あなたは”いいリーダー”として笑顔で対応します。
そして、リーダーになってあっという間に3か月が経過しました。相変わらずスタッフからの質問攻めにあう毎日。おまけに上司からも「〇〇はどうなってる?」「〇〇も確認しておきなさい!」と問い詰められるようになりました。

そして現在あなたは「私はリーダーには向いていない」といます。


どうですか?
富士山に登り始めたからこそ、富士山の本当の大きさや道の険しさを知りました。
リーダーとして動き出したからこそ、リーダーの仕事の本当の姿を知りました。

富士山に登らなければ、リーダーにならなければ知らない世界をあなたは知ったのです。
それを成長、進化と言わずになんというでしょう。

リーダーになったけど、「私には向いていない」と自信をなくしている人も安心してください。
今の感情こそ、あなたがリーダーへの道を歩み始めた証拠、成長の証なのです。


めでたしめでたし

立崎直樹

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