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紹介その6『クトゥルフ神話RPG 水晶の呼び声』

ジャンル:RPG
オススメ度:★★★★☆

久しぶりにご紹介するのは『クトゥルフ神話RPG 水晶の呼び声』(リンク先は公式サイト)。「クトゥルフ神話RPG」シリーズの3作目で、古き良きコマンド選択型のRPGという形式が取られています。Switchでも販売されていますが、私はDLSiteで購入しました。1作目・2作目とは世界観の繋がりはあるようですが、ストーリーは全くの新規のため、3作目からいきなりプレイしても十分楽しめます。ちなみにアペンド(追加シナリオ)同梱版です。

不思議な水晶玉の謎を調べていく

ストーリーは、主人公の元にある日差出人不明の水晶玉が届き、その日からおかしな夢を見るなどの現象に悩まされたため、ネットで調べて近所にあった(!)「烏丸超常探偵事務所」へ相談に行く…というところから始まります。システムは懐かしさのあるコマンド選択型のRPGで、主人公は話の流れで探偵事務所の一員として働くようになり、依頼される事件を解決しながら自身の元に届いた水晶玉についても調べていく…という風に進んでいきます。
主人公の性別と年代が選べる上、名前も自由に入力できますので、自分の分身としての没入感はなかなかのもの。探偵事務所のメンバーがそのままゲームの仲間になるのですが、仲間達との会話でも選択肢が表示されますので、ここでも好きなように反応を選ぶことができます。あんまり変なのを選ぶと呆れられたりもします。

顔グラも性別と年代に合わせて変わります

ストーリーはアペンドを除く本編が全6話で、基本的には1話につき1件の依頼があり、解決するのにかかった日数やアイテムを購入した経費の額でランクが決まります。依頼を解決すると数日の休みがもらえるので、ここで自由行動できるようになります。自由行動中はキャラと親睦を深めたり、調査に必要なアイテムを(自腹で)購入したりもできます。

最終話では事務所から直接キャラを誘えるように

若干もったいなさの残るシステム

全体のストーリーはよくまとまっていて、キャラも皆個性的でとても良い作品なのですが、このゲームが持つ「依頼解決」「ハクスラ」「キャラとの交流」という要素がどれも食い合っているというか、あれもこれも満たそうとするあまりどの要素も中途半端になってしまっているかな、というのが個人的な印象です。

メインの依頼を数件解決したところでハクスラダンジョンが出現するのですが、依頼解決に日数制限がある上移動するごとに時間が経過していくため、ハクスラダンジョンとキャラとの交流はどうしても最終話にならないと手が回りません。特に交流に関しては、初期の段階では同じ日に休みを取るのが1人のキャラだけなので、そのキャラとしか深めることができません。キャラ達と特別な関係になると(恋人でなくても)連携技という強力な技を使えるのに、それを使えるようにしようとすると最終話で交流にかなり時間を使う必要があります。さらに、メインの依頼以外にも結構たくさんのサイドクエストがあるのですが、上述の日数制限と時間経過のおかげで、こちらも最終話にまとめて片付けざるを得ないのが、結構作業的な印象になってしまって残念でした。
せっかく皆良いキャラですし、サイドクエストも面白いので、メインの依頼解決の日数制限を取っ払い、メインやサイドやダンジョン攻略をじっくり進めていくことで交流が深まる、という感じでも良かったかなと思います。
あと、アイテムや武器防具の数がやたら多い割に、各々の性能の差がそれほど大きくなくて全く使わないものも多いので、もうちょっと数を絞っても良かったかもw

と細かい不満点をいくつか挙げてしまいましたが、出てくる敵が怪異や異形のものばかりで、さらに敵を撮影しその写真を売って軍資金にするという面白い要素もありますので、オカルト要素がお好きな方なら一度プレイしてみてはいかがでしょうか。

撮影できた敵は名前の横にカメラのマークがつきます

又、おそらく本筋からすると邪道な楽しみ方だと思いますが、私は乙女ゲーを嗜む者でもありますので、このゲームのように仲間と恋人関係になった後、SNSでメッセージをやり取りしたり、他の仲間にバレた後のアペンドシナリオでちょいちょい言及されたりするのが良かったですw
女性主人公が選べてこういう要素があるゲームは珍しいので、その点だけでも乙女ゲーマーさんにはオススメです!
ただ、烏丸所長の奥手設定はなくても良かったかな…。


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