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メディアに取り上げられない世界の日常

5年前、13歳の誕生日にもらった一眼レフ。


カメラは私にとって、「肌身離さず持ち歩く物」でなければ「タンスの奥深くにしまってあってカビが生えてた物」でもない。
なんとなく、気が向いた時に取り出してなんとなく気が向いた時にフォルダを見返す。そんな自由気ままに持ち出されるカメラに収めた世界の日常を少しシェアしたい。

iPadを除くおばあちゃん/桂林、中国

私にとって第二の故郷で幼い頃から何度も訪れている中国。今回こそは新しい土地を開拓しようとベトナムと国境を接する中国の南、桂林に来てみた。このおばあちゃんとは夜、桂林の繁華街からホテルに帰る途中の露店で出会った。中国の昔ながらの露店でiPadを使いこなすコントラストのある姿に惹かれ、話しかけてみたところ「日本人か、日本と中国の政府間は仲悪くても私たちは仲良くやっていきたいね。私は日本人大好きよ。」なんて言ってくれた。政府は何にしろ私も中国と中国人大好きだっ!


旅先で迷子になってみる/ダルエスサラーム、タンザニア

NPOのインターンで行ったタンザニアである日、日暮れの中仕事終わりに普段はバスで帰る帰り道を歩いてみたところ本気で迷子になった。異国の地で携帯は繋がらず暗闇で街頭もない中、必死になってお家を探したあの緊張に包まれた高揚感は自分の大好物だ。数日後、迷子になったあの場所を探すべく、なんとなく見た風景をもとに必死に当てもなく歩いた。そんな時に出会ったアフリカの一場面。


一年ぶりの父とドライブ/北京、中国

私の父は中国人で、私が幼い頃から仕事が忙しく単身赴任でずっと離れて暮らしている。父が日本に帰ってくることもあるが、しばし私が中国に赴くこともある。久しぶりに単身で渡った中国で一年ぶりに会う父と二人暮らしは慣れないが、毎日が新たな発見や価値観との出会いで面白い。「見たことのない中国を見てみたい」私のために仕事を休んで北京の郊外にドライブに連れてきたくれた父。煌びやかな都市部とは違い、裸の木とくすんだ色に包まれた冷たい空気の吹くこの森を見つめながら、一年間のうちにあったことを父と語る時間は私にとっては贅沢で、貴重で、繊細、そのものだ。

名付けて「思い出のブラジャー道」/ダルエスサラーム、タンザニア

ホームステイ先からNPOまでは徒歩30分ほどとバスで通っていた。バス停に行くまで、イメージ通りのアフリカを感じさせるだだっ広い大地から、賑わう道路、ゴミまみれの凸凹道まで色んな道に出会えるのだが、一番印象的な道がある。それこそ、名付けて「思い出のブラジャー道」だ。歩いてたら思いがけずブラジャーが落ちている道、それも一つでなく両手で数えるくらいのブラジャーが散らばっている。何があったのか考えると恐ろしい、いやつい笑ってしまうがそんなところが良いじゃないか。

信仰心って自分にはないからこそ惹かれるんだ。/クアラルンプール、マレーシア

中学校からバックパッカーをはじめ、世界各地で仏教からキリスト教、イスラム教、少数民族の独自の宗教まであらゆる修行が信仰される地域でホームステイをしたけれど、わたしには今のところ「信じたい」宗教はないし、神様もいるのかは結局よく分からない。写真の国、マレーシアは多文化社会なのだがクアラルンプールにあるバトゥ洞窟はヒンドゥー教の聖地である。洞窟まで続く272段のカラフルな階段はインスタ映えスポットとして人気なのだが、登った先にある礼拝所は黄金に包まれいかにも神々しい印象を受けた。黄金の世界に包まれ、礼拝する者を見たときはその荘厳さから、きっと信仰心とは自分にはないからこそ惹かれるのだろうと気づいた。

お腹を満たした名の知れぬ花/シェムリアップ、カンボジア

レストラン。なのに、ご飯が出てくる前にカンボジアの伝統衣装に身を包んだ店員さんはテーブルにこのお花を届けてくれた。これから出てくるご飯の味は分からない。でも、このお花を見ているともう十分にお腹いっぱいになるくらい美しい感情になった。
カンボジアの孤児院にいたときも、ふとした時に子供が「ハオ、プレゼント!」とこのお花を届けてくれたことがあった。「助けたい」気持ちできたはずの孤児院で自分の無力さに気づき落ち込んでいた私を笑顔にしてくれたのも子供たち。名前も知らないこのお花だけれど、この写真を見返せばたっくさん思い出が溢れ出てくる。お花のパワーって偉大!

カッコいいサラリーマン、みっけた!/東京、日本

学校の放課後に友達と参加した史上最大の気候に関するデモのグローバル気候マーチ。デモとは言えど、幼い子供からご年配の方まで色んな方がカラフルなプラカードを持ったり、気候変動を訴えつつも笑顔で渋谷の街を歩いたりする姿が印象的だ。最後尾がどこなのか検討もつかないくらい大勢の人が集まる中、私たちの前で歩いていたのは仕事帰りのサラリーマンだった。スーツ姿に革靴、片手には仕事鞄、もう一方にはプラカードを持つ姿は本当にカッコ良い。10代の私たちにとって「ついていきたい大人の背中」ってまさにこういうことだ!!

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そろそろ飽きたので今日はこの辺でおっしま〜い。
気が向いた時にまた「メディアに取り上げられない世界の日常」シリーズやりたいなぁ。

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