はおちー

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選ばないことを選ぶということ

 いまの自分に不満がある、ひどくがっかりしている。同時にそれは自分に期待をしているということでもあると思う。  振り返ると学生時代、友達関係で悩むことはあっても、日々がつまらないと思ったことはなかった。テスト前はしんどいし、持久走の前日は本気で休む方法を考えるくらい憂鬱だったし、バイトでいびられることを思うと行きたくなかった。どの瞬間を切り取っても悩みはあったし、毎日最高とは思っていなかった。でもとびきり面白いときや楽しい瞬間があって、何かしらに興味があった。中学時代は本に夢

    • すりきれることはないけれど

       電子書籍は、いつでもどこでも端末があれば読める、なんて便利なのか、そんな当たり前のこと皆が承知だろうが、わたしはずっとあえて避けてきた。 「やっぱり紙だよ、ページをめくるのがいいよね。」 「すりきれるくらい読んで味が出るんだよ。」 「好きな本や漫画をつめこんだ本棚の背表紙を眺めるのがたまらない。」  こうやって買わない言い訳を自分の中で延々めっちゃしてました。わかっていたから、電子書籍を買い始めたらもう止められないことを。そう、際限なく興味をひかれた瞬間に買ってしま

      • おっかけハッピーエンディング

         喜劇が好き。幸せな結末を迎える物語が好き。いっそそうでなければ見たくない、いやなんなら悲劇を迎えるとわかっている物語を見ていられない。ネタバレはむしろ大歓迎、先に知っておいたほうが安心とすら思う。事前に結末を知ることができれば、悲劇を直面することを避けられるから。そうして長い間ハッピーエンドばかりを追い求め続けている。  活字の世界にどっぷりつかっていたのは12歳ごろ。通学中、休み時間、放課後と暇さえあればずっと読書をしていた私。ファンタジーが好きで、当時の私にはファンタジ

        • 好きにかけるカロリー

           好きを共有するにあたり1番にもってくるのは何だろう。好きなお菓子、お店、それとも場所。ずっと好きなものもあれば、今自分の中でブームがきているものもある。これまで誰かに好きを紹介するなら、という想像を何度もしてきたが、やっぱり1番に紹介したいのはあるバンドだ。  どのアーティストが好き?どんな音楽が好き?こういったよく問われる質問に対して私はアーティスト名だけを端的に答えてきた。なぜ好きなのか、どこが魅力的なのかといった話をふくらませることは避けてきた。自信を持って回えたとき

        選ばないことを選ぶということ

          好き、発していますか。

           「好き」ということばは、みなさんどんな時に使いますか。胸が熱くなって涙が溢れるとき、心がぎゅーっと締め付けられるようなとき、ふわ〜っとした安堵感、もしくは直感、感覚的に。その言葉はヒト、コト、モノとさまざまな対象に向けて使うことができて、明るい気持ちで発することがほとんどかと思います。好きがあることが自分を支えてくれることも多々あります。  SNSを通じていまは容易に好きを世界中の人々と瞬時に共有することが可能です。自分の好きを発信することで、見知らぬ誰かと友達になれたり、

          好き、発していますか。