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【エッセイ(ミニ)】ドラマを語る

NHK朝の連続ドラマ
「ちむどんどん」が最終回を迎えました。

あっという間だったような。
黒島結菜さんはじめ、キャストの皆さん
スタッフの皆さんお疲れ様さまでした。

なんとか収まるところに収まって比嘉家それぞれの夢をかなえたラストでした。

私としては楽しめるところは楽しめましたが、やはり「復帰50年」というマクラがついていたのなら復帰前後の沖縄の人々の日常にあったもう少し深い心理や、当時に受けた差別的なでき事にも踏み込んでほしかったのですが、差別的な描写は局のコンプライアンスや令和時代の人々の許容範囲を考慮して「踏み込まない」あるいは「踏み込めない」という制作側の判断があったのかも…と思っています。

でも、イタリア料理店で修業したのなら暢子にはイタリア料理と沖縄料理を融合した料理作りにもチャレンジしてほしかった笑。そして比嘉家以外の登場人物たちをもう少し描いてほしかったですね。ドラマに出てきたニーニーのようなニーニーは沖縄に実在します笑。ぬーそーが!(なにやってんの!)という振る舞いをする長男ですね(!)。コミカルなシーンが必要だったとしても、ニーニーに割いた時間をもう少し他の登場人物たちに分けてほしかったと思います。

そしてSNSでは色々と話題になりましたね。
視聴者の期待に応える内容ではなかったと
「#ちむどん反省会」として意見交換されたようですが

このSNSに感想を書き込んで楽しむ
というスタイルは昭和、平成の時代とまったく異なるスタイルで
しかも視聴者の年齢が各層に広がっているんだなとつくづく感じました。

NHKの朝ドラといえば「女の子」の主人公が成長していく過程を「主婦層」が見守る…というスタイルが確立していると聞いていましたが昨年あたりから視聴層の変化を感じています。

一因としてはやはり、コロナ禍でテレワーカーが増えそれに伴って自宅でテレビを見る機会が増えて、これまで朝ドラを視聴することがあまりなかった層が朝ドラを見るようになった…というところでしょうか。

ドラマ(映画や小説も)についてはどんな感想があってもいいと思います。

観た後に自由に感じて誰かにその感想を伝える、という社会における事象は日本のエンタメが成長してゆくためにも必要ですよね。

でも今回の「ちむどんどん」に関しては感想を語る、というよりもおそらくだけれど良くも悪くも確立された独特の制作スタイルがある「朝ドラ」に
馴染まない人々がSNSに書き込んで「自分の常識」と「世間の常識」にあてはまらない暢子や登場人物たちの言動に賛否をつけていたのでは…とも感じました。

ドラマなんだけれどよりリアリティを求める

リアリティが強すぎると登場人物に感情移入しすぎて賛否をつける

繰り返しますがドラマ(映画や小説も)についてはどんな感想があってもいいと思います。

けれど、今回の「#ちむどん反省会」のように朝ドラや他のドラマの感想を
SNSに書込み→ネット検索サイトではそれ(主に否定的な感想)が
ニューストピックスに載って→炎上

などという流れは今後もしばらく続きそうですね。

もっとも検索サイトのニュースを見ない、またはSNSをやらない視聴者にとっては炎上の影響はあまり無いかもしれません。

つい忘れてしまいそうになるんですが、SNSに語られている感想だけが世間のすべてではないんですよね。文字になっていない感想、検索サイトに掲載されないドラマ感想もたくさんあるはずですから。


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