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自分の認知特性に合った勉強法

自分に合った勉強方法はありますか?

私の学生時代は、「〇〇ちゃんがこの問題集を使ってテストの点数が上がったから私も使ってみよう」とか、「〇〇ちゃんはあそこの塾に行っているから私も行こう」とか、試行錯誤を重ねそれなりの時間とお金をかけ、私の勉強方法は徐々に確立されていきました。

当時は勉強方法を紹介している本もたくさん読みました。文房具活用術、青ペン記憶術、A4一枚勉強法、などなど。実行に移して効果があったものも、なかったものもあります。今はYouTubeやスマホアプリで勉強方法に関する情報は大量に手に入れられる時代です。しかし当時は自分の頭と体で一つずつやってみるしかなかったのです。

ところが、ある日「認知特性」という言葉を知りました。認知特性とは、目で見る、字を読む、耳で聞くなど五感から入ってくる色々な情報を、脳で「整理」「記憶」「理解」する処理能力のことです。 同じ情報を見聞きしても、人にはそれぞれ認知の仕方に得意不得意があり、情報処理の過程やその後の行動も人それぞれです。(もっと詳しく知りたい方には『医師のつくった「頭のよさ」テスト: 認知特性から見た6つのパターン』という本をオススメします。)

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私はさっそく自分の認知特性を診断し、自分の特性に合った勉強方法を実行しました。すると以前は苦だった「暗記」というものが、どんどん効率的になっていき、それに比例して成績も安定し、教科そのものに対する苦手意識も払しょくされていきました。あの手この手と試行錯誤を繰り返す前に、認知特性について知っていればよかったと心から思いました。

自分の認知特性を知る方法は簡単です。ネット上に無料で公開されています。興味のある方は、本田40式認知特性テスト本田35式認知テストをやってみてください。そして結果がわかったら、あとは実行に移すのみ!

タイプ別のオススメ勉強法

①視覚優位者 写真(カメラアイ)タイプ
写真のように二次元で思考するタイプです。たとえば、目的地までの道のりを建物や道路の画像でつなぎ合わせて思い出したり、映画のあらすじを思い出す際に印象的なワンシーンがぱっと写真の状態で出てきたりします。このタイプには写真やイラストが豊富な本やサイトを見たり、自分オリジナルのイラストや落書きを描いたりするのがオススメです。

②視覚優位者 三次元映像タイプ
空間・時間軸を用いて三次元的に思考するタイプです。このタイプは「想起」が得意です。つまりその時の周囲の状況やモノなどのつなぎ合った記憶の糸をたぐりよせて、複合的に欲しい情報をひっぱり出すタイプ。たとえば人の名前を思い出せない時に、その人が着ていた服や顔の特徴や持ち物、会った場所や目的、近くに存在していたモノや人から思い出すタイプです。学習する際も、自分や知人の体験談や映画や漫画のエピソードや設定と置換すると、新情報が整理しやすくなります。

③言語優位者 言語映像タイプ
文字や文章を映像にして思考するタイプです。たとえば「コックさんの聖徳太子」「平清盛いい胸毛」「イチゴパンツの織田信長」という定番の中学歴史の語呂合わせがあります。これを聖徳太子が厨房でコック帽子をかぶっているイメージ、平清盛の胸毛が着物からはみ出ているイメージ、織田信長がイチゴ柄のパンツで切腹しているイメージなど、くすりと笑えるような自分独自の空想や妄想で楽しく記憶していくのがオススメです。

④言語優位者 言語抽象タイプ
文字や文章を図にして思考するタイプです。ノート・手帳・メモ帳を用途別に場所分け、色分けしてまとめていくのがオススメです。たとえば、ノートに線を引いて、①中央はメインテーマや要約、②左はキーワードや疑問点、③下はサマリーやリマインドにしたりすると、1つのテーマの情報を目的ごとに切り分けて整理することができます。このノートは「コーネル式ノート術」と呼ばれ、受験や資格の勉強・日常生活・ビジネスシーンで問題解決をする際に取り入れられています。

⑤聴覚優位者 聴覚言語タイプ
文字や文章などの情報が「音」で入ってくるタイプです。このタイプにはオーディオブック、音声教材、自分や講師の録音データの活用がオススメです。最大のメリットは通勤・通学などの移動中でも学習できる点です。また、左脳は「言語」として暗記しようとするのに対し、右脳は聞こえたままの「音」として暗記しようとします。すると左脳で語句を思い出すことができなくても、右脳で覚えている音をきっかけに語句を思い出すことが可能です。

⑥聴覚優位者 聴覚&音タイプ
音色や音階といった音楽的イメージのインプットが得意なタイプです。たとえば、歴代中国王朝をもしもしかめよの替え歌で覚えたり、古典助動詞をヨドバシカメラのCMの替え歌で覚えたりと、学校・塾・予備校の現場でこの替え歌勉強法はよく使われています。なぜなら既に知っている歌のメロディーにのせて歌うことは、長期記憶として定着し、次第に体が勝手に覚えてくれる為です。小学生の時にクラスで流行っていた変な替え歌や手遊び歌、お笑い芸人のリズムネタなど未だに覚えていませんか?

認知特性診断はあくまで自分の今の傾向です。診断時の状況や環境によって結果が変わることもあるかと思います。勉強したい科目や自分の目標に合わせて活用してみてください。

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