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頭がいい人ってどんな人だろう、という話

仕事のできる人と一緒にいると、「あ~、この人頭いいな~、すごいな~」と感じることがあります。

ただ、仕事をする上での「頭がいい」人っていうのは、何種類かに分類できるように思います。もちろんどれか一つ、ではなくてそれぞれの特性を併せ持っている人もいますが。自分自身の強みはどれに当てはまるかな?と考えてみてはいかがでしょうか。

頭がいい人①思考のスピードが速い人

見出しの通り、思考のスピードが速い人。まあ分かりやすく「頭がいい」人の典型。なにか相談したり意見を伝えたりすると、間髪入れずに答えが返ってきたりします。おそらくこのタイプの人は、目や耳から入ってきた情報を頭の中でぱっと整理し、因果関係を見極め、ロジカルに考える力に長けているんだろうなと思います。うちの社長なんかまさにずば抜けてこのタイプですが、会話についていくので必死です。

頭がいい人②記憶力が高い人

記憶力がとんでもない人というのも一定数います。このタイプの人は、どちらかというとビジネスシーンよりも学校教育の成績なんかで頭の良さが顕著に表れていた人たちではないでしょうか。

イメージで言うと、頭の中に見聞きした内容をしまっておく引き出しがたくさんあるとします。普通の人はこの棚が50個とかそのくらいなのに対して、記憶力に長けている人は100とか200とか、そもそもの引き出しの数が多い。また、かつ「どの引き出しに何が入っているか」もきちんと把握できていて、必要な時にすぐ取り出せたりするイメージです。

頭がいい人③思考体力のある人

見落としがちな「頭の良さ」がこれ。決して思考のスピードが速いわけではなくとも、長時間、そして深く考え続けられるというのはある種の「頭の良さ」であると思います。特に、答えのない問いや、変数の多い複雑な物事に対して、「どうしてこうなるんだろう?」「どうしたら解決するだろう?」と根気よく深く考え続けるというのは、誰にでもできることではありません。
目の前にある問題を因数分解して、「原因になっている要素は何なのか」「ボトルネックになっているのは何なのか」ということを根気よく明確にし、解決に必要な糸口を見つけ、それに対して解決策はどんな手があるのか?と考え続けられる人というのもまた、「頭がいい人」と言えます。

医師の作った「頭の良さ」テスト~認知特性から見た6つのパターン

ちょっと切り口を変えて、こんな話もあります。見出しは本田真美氏による著書のタイトル。

頭の良さには6種類のパターンがあります。「頭の良さ」というのをもっと具体的にすると「認知特性(=外界からの情報を頭の中で理解したり、整理したり、記憶したり、表現したりする方法)」と呼べます。

認知特性を大きく3つに分けると
 A:視覚優位者(目で「見た情報」を処理するのが得意)
 B:言語優位者(言語で「読んだ言葉」を処理するのが得意)
 C:聴覚優位者(耳で「聞いた情報」を処理するのが得意)

の3種類があります。

また、A~Cの中がさらに2種類ずつに分類されており、
A:視覚優位者の中で
 ①写真のように2次元で思考するタイプ(写真タイプ)
 ②空間や時間軸を使って3次元で思考するタイプ(三次元映像タイプ)
B:言語優位者の中で
 ③文字や文章を映像化してから思考するタイプ(言語映像タイプ)
 ④文字や文章を図式してから思考するタイプ(言語抽象タイプ)
C:聴覚優位者の中で
 ⑤文字や文章を、耳から入れる音として情報処理するタイプ(聴覚言語タイプ)
 ⑥音色や音階といった、音楽的イメージを脳に入力するタイプ(聴覚&音タイプ)

というように分けられます。(どのタイプに当てはまるかを調べるテストは書籍内、もしくは下記のリンクから診断用のExcelファイルをダウンロードできますので、ぜひ一度やってみてください。)

同じ視覚優位者の中でも、①のタイプの人は「一度行った場所は写真のように記憶しているけど、1枚の写真の横にどの写真が来るかが分からない」ということが起こったりして、いわゆる方向音痴だったりもします。ところが②のタイプの人は、頭の中で記憶されている画像を3次元的に回転できるので、家から目的地までの道を頭の中でイメージしながら細かく説明することができたりします。

細かくは書籍をぜひ読んでみてもらいたいですが、これはすべての人がどれかしらの特性を持っています。人によっては複数の特性があったりする場合もあるし、同じ種類でも人によって特性の強さには違いがあります。(私は①と③が同じくらいの強さで優位でした)

これは他人と仕事するとき、特に何かを人に指導したり教えるときにとても重要で、言語優位な認知特性がある人には文章に書きだして説明したほうが理解が進みやすいだろうし、逆に聴覚優位な人には直接話して説明してあげたほうがいいだろう。視覚優位な人には、図に書いたりすることで伝わりやすくなる。(小学校の算数の文章問題なんかで、文章のままだと理解ができないけど図に描くとすぐ解ける、なんていう人もいたのでは。)

私なんかは、視覚や言語で覚えるのは得意なんですが聴覚で理解するのは結構苦手だったりするので、部下から口頭で報告をもらった時には「繰り返しになって申し訳ないけど、いまの内容をメールで文章にまとめて報告もらえる?」なんてお願いしたりします。

また、自分の同僚や部下全員にこのテストを受けさせるというのはさすがに大変だが、「この人はどの認知特性を持っているんだろう?」と想像しながら仕事するだけでも、随分相手への伝わり方が変わってきます。

重要なのは、自分と相手が「同じものを見ても、同じように理解しているとは限らない」ということを前提として理解し、コミュニケーションを取る事かと思います。

加えて日本の学校教育(試験)は、上記の6つのタイプの中でも言語タイプの人にとって圧倒的に有利なものが多かったので、それ以外のタイプの人というのは、なかなか自分の得意な分野を評価されないまま成長してきたという人も多いのではないでしょか。ただ、学校の成績が良かった人が社会人になってあまり評価されなかったり、その逆もありえるのは、こういった自分の認知特性に合った働き方や仕事選びをすることも可能だということです。

この記事をよんでくださった皆さんも、自分の認知特性を理解し、個性を活かしたお仕事ができるといいな、と思います。

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