４月16日

　物事が動かないことを受け容れる。仕事が見付からないことではなく、したい仕事が見付からないことを…。
 毎日複数の求職サイトから何度もメールが入るのに、中身は何の変わり映えも無い。違うサイトなのに、同じ会社の求人が入ることも少なくない。余程お金があって、しかし人が集まらない会社なのだろう。いくら大きな企業であっても、応募意欲が失せる。そもそも求めている仕事ではないから応募しないのだ。
　贅沢言っている場合ではない…という思いも、勿論ある。手当たり次第、数打ちゃ当たるぐらいの勢いでなければ、仕事なんか見つかるわけがない。そう言う人もいるかも知れない。けれどその方法が上手く行くとはどうしても思えない。意向を殺して仕事を掴んだとしても、それが私の職業人生を豊かにするとは思えないからだ。
　そんな私を相手が掴むはずがないとも思っている。熱意を持って応募しても落とされるのに、何の情熱も無く応募してくる人間に仕事を与えたいと思う職場があるとしたら、それはそれで驚きだ。
　早く仕事に就きたい。
　けれどしたいと思える仕事に就きたいのだ。適職と思えるようになる可能性に満ちていて、その仕事をしている自分を誇れる仕事。ちゃんと自分の足で立っている実感を持てる仕事。その為に今、私は家に居て、右往左往しているのだから。
　毎日、四つ葉のクローバーを探している。探せば毎日、幾つか見つかるようになった。いつか誰かをほんの少し幸せにする四つ葉だと思って集めている。
　探すのが癖になって、ずっと脳裏に綺麗な形の五つ葉のクローバーがぼんやりと浮かぶようになった。四つ葉ではなく五つ葉。ごく稀に見つかるのだ。そうしていたら、今日、浮かんでいたものとそっくりな五つ葉を見付けた。
　ずっと脳裏に浮かんでいるのがもう一つ。私は学校図書館で働いている。３月までそうだったから、その余韻の見せる技なのかも知れないが、浮かぶのは働いていた場所では無い。明らかに違う場所。もしかしたらクローバーのように形になるものではなく、願望だけが強く残って幻を見せているのかも知れないが、無理に掻き消さないようにしている。
　同じでなくても、近いと良いな…と思う。イメージ出来なければ心は動かない。目の前に広がる情報に、イメージ出来るものが今はない。早く、早くと思っていても、時機に辿り着いていないのかも知れない。
　出来るだけ早く来て欲しい。意欲だけは限りなくあるから…。