6月24日 ②

 琴線に触れた言葉を、毎年新調するスケジュール帳に転記する。年々増えて行く言葉たちの中のひとつを、今、私は、頑なに信じている。
 
〝たとえ100人の専門家が「あなたには才能がない」といったとしても、その人たち全員が間違っているかも知れないじゃないですか〟
 
 ある本の中に書かれていた、マリリン・モンローの言葉だ。
 幸せな人生だったかと言われれば必ずしもそうではないかも知れない。それでも、不遇の中で、自分の都合の良い捉え方をしながら努力を続けた彼女は、自らの目的を達成した人でもある。
 夢を見ているだけだと言われてしまえばそれまで。彼女には価値があったが、私は〝分相応〟を履き違えているだけだと言われてもそれまでだ。しかしなりたい姿は消えていない。そうなる以外、私にこれからを生きる権利など無いと思っているし、今変えなければ、一生涯変えるチャンスはないとさえ思っている。
 流されて生きていれば、チャンスが適宜向こうからやって来る。それは我が弟の人生。
 突然棚ボタで全てが解決する。それは我が妹の人生。
 私の人生はそのどちらでもないということを、この年になってようやく理解したから、今、私は、仕事に関して言えば、のたうち回るのはこれで最後にしようと思って行動しているのだ。私の人生を何とかしてくれる人は一人もいないし、流されていて向こうからやってきたチャンスなど、今までだって何ひとつ無かった。妥協が何かを知らずに今があるのは、そのせいかも知れない。
 身体を動かさなければ心も動かなくなってしまう。
 乱れがちであっても、基本的なリズムを変えずに暮らそうとしている。それが足枷になって、何ひとつ出来ない日もあるが、休むのがいけないわけではないと言い訳しながら、自分を甘やかすことさえ受け止める。
 暫く出来ていなかったことを再開した。
 その日することをすべてリストアップする。出来たら消して行き、出来なかったことは翌日に持ち越す。コツは、その日一日で出来る量より1割2割多めに設定すること。急遽他にしなければならないことが出来て、リストの行が増えることだってある。但し、出来るだけ沢山消せたら、それだけ達成感が増す。
 信じたくはないが、ある占いによると、私は怠け者なのだそう。怠け者だと思ったことが無いほど、私は常に動いていた。それで怠け者とは、これ以上どうすれば良いのか、本気で悩む。しかし、見方を変えれば確かに、その占いは当たっているようにも思える。本当にしたいこと、しようと思っていることを何十年も放置していたのだから…。
 生活リズムを見直し、今を確実に生きるための方法を、ちゃんと継続しようと思う。


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