愛すべき、ユニークな、礼儀正しい…
わたしは高校を1年で中退している。そのこと自体は何の傷にも思っていないが「『青春時代を謳歌した仲間』がいないのがハンデだ!」と高らかに言い訳しつつ「わたしは友達が少ない」と、つい最近まで思っていた。
『梨香子、友達が少ない問題』についての家族の見解はこうだ。
「お前は変わってるからなあ」と言ったのは父。
(だが父の方がずっと変わっていて、わたしは父を、実は宇宙人なのだろうと真剣に思っている)
「私の娘だからね」と言ったのは母。
(母は馴れ合いというものを嫌い、単体での行