ピンクのドレスが、私に教えてくれたこと
その昔、私はまぎれもなく、クラスで一番ダサい女の子だった。
物心ついた頃から、服を買いに行くのが苦手だった。
うちの母は、1000円で買ったクマのワッペンがついた毛玉だらけのトレーナーを何年も着潰しているような人で、その母と一緒に買い物に行っても、可愛い!似合う!なんて会話は皆無。ふたりして黙々と、端から値札をひっくり返しては見ているばかりだった。
「高い」と顔をしかめられるのがいやで、本当に欲しい服は選べず、もっぱら、パーティハウス(地方のしまむら的なお店)の山のように