マガジンのカバー画像

何度でも読み返したいnote1

98
何度でも読み返したいnoteの備忘録です。 100作品たまったので、何度でも読み返したいnote2を作りました。
運営しているクリエイター

#結婚式

「ヒーローのヒーロー」〜親友の結婚式で大泣きした日のこと〜

初めて、ヒーローになりたいと思った。 小学1年生の時。 ピンチの時にかけつけてカッコよく敵をやっつける、漫画に出てくるような正義のヒーロー。 強いだけじゃない。優しくて、前向きで、一瞬で周りの空気を明るくしてしまうような人。 その存在を思い出すだけで勇気が湧いてくるような、太陽みたいな人。 男性的なイメージが強いけれど、そんなの関係ない。 女だって、ヒーローになりたい。 私が本気でそう思うようになったのは、彼女との出会いがきっかけだった。 いつだって、君のヒーローでい

ピンクのドレスが、私に教えてくれたこと

その昔、私はまぎれもなく、クラスで一番ダサい女の子だった。 物心ついた頃から、服を買いに行くのが苦手だった。 うちの母は、1000円で買ったクマのワッペンがついた毛玉だらけのトレーナーを何年も着潰しているような人で、その母と一緒に買い物に行っても、可愛い!似合う!なんて会話は皆無。ふたりして黙々と、端から値札をひっくり返しては見ているばかりだった。 「高い」と顔をしかめられるのがいやで、本当に欲しい服は選べず、もっぱら、パーティハウス(地方のしまむら的なお店)の山のように

我らの結婚前夜

「よし、忘れ物ないよね?」 「うん、大丈夫でしょ。」 2021年9月、結婚式前日。私たち夫婦は住処である田舎町を出発し、式場のある札幌市へと向かった。札幌までは高速で一時間ほどの距離。明日は午前中から挙式で集合時間が早いため、慌てることのないよう前日入りすることにしたのだ。今日は式場で最後の打ち合わせをしたあと、最終フィッティングとブライダルエステ。市内のホテルに宿泊する。 運転席に夫、助手席に私、トランクには式場へ持ち込むあれやこれやを乗せて、車は高速道路をひた走る。

招待しなかった友達が結婚式に来た話

私がオットからプロポーズされた時、1番に報告したのは親でも姉でもなく、高校時代の友人だった。 高校で出会い、同じ部活に入り、家庭科の授業では私のしぶといプロポーズに折れ結婚と子育てさえしてくれたマミは、私と学生時代に最も長い時間を共に過ごした友人の一人である。もう1人仲の良い友人のミクと一緒に、大人になった今も私たちは3人で毎月のように会っている。 私が2人に婚約指輪を貰ったと写真付きで連絡するとマミからは「そうだろうと思った」と返事がきた。プロポーズは私の誕生日、そろそ