大好きな漫画の堂々完結に涙止まらないって話

 おはようございます。最近不安なことというか、寝る前とかふとした瞬間に思い出してしまう嫌な記憶があって、どうにも落ち着きません。こういうときってどうしたらいいんだろう。何か改善できるんですかね。ロングスリーパーの私には少々辛い。

 はのとです。初めまして。


 本当はもっと早く書きたかったんですけど、今日までちょっと書けずにいました。いよいよ書きます。書かずにはいられない。


 『破壊神マグちゃん』をご存知でしょうか。


 週刊少年ジャンプで二年間ほど連載されていた、ほのぼの日常に近い、邪神たちと人間たちの日々が描かれた上木敬先生の作品です。マグ・メヌエク、通称マグちゃんと、田舎に住む純粋で元気いっぱいな優しい中学生宮薙流々を中心に、物語は進んでいきます。

 私はジャンプが大好きで、毎週かかさず読んでいます。しかも、月曜日に絶対に読み切る勢いです。大学行き帰りの電車で読んじゃうような、とんでも女子大生です。

 マグちゃんは、ずっと楽しみに、心の癒しに読んでいました。マグちゃんがね、感情を知らない破壊神なんですけど、まっすぐな流々と日常を過ごしていくうちに、人間界の色々なことを知っていって、そこに深みが出てくるというか。

 とにかく口調はずっと中二病全開みたいな感じなんだけど、そこがまた可愛くて。流々という破壊神の信徒(だとマグちゃんは思っている)のために、破壊神として色々願いをかなえてあげようとするんだけど、それがだいたいめちゃくちゃで、学校や家を大破しちゃったりするんですよ。そのたびにロープで吊るされて、「私が学校を壊しました。」って書かれた紙を貼られるんですね。それが可愛い。仮にも破壊神なのに、無垢な少女に勝てない。

 そんな仕打ちはされるけど、どれもこれも、流々のためっているのが根幹にあるから、彼女も怒りきれないんですね。可愛い。あ、いい表現浮かんだ。ツンデレなんですよ、マグちゃん。まあ、デレはないけど。

 そんな感じで、特に何も特別なことは起こらない平凡な日々だけど、そこにマグちゃんや他の邪神たち、そしてその邪神のちゃんとした復活を願う混沌教団といううさんくさい連中だったり、邪神による悪さを止めようとしている聖騎士団だったり、そして流々の学校の友だちや幼馴染たちが混ざり合って、みんながみんな、色んなことを学んでいく話。


 私の慌ただしい日常に、ひと時の癒しをくれる。看板漫画、っていう感じではないし、ジャンプの中では目立たないかもしれないし、私だって一番のお気に入り、というわけではなかったけれど、それでも毎週楽しみに読んでいる話の内の一つ。

 あ、あと言い忘れていたけれど、普通に物語としても、漫画としてもクオリティの高い作品です。話の展開の作り方、初期から用意されていた伏線。そういうのも、最後の方に回収されたりして、すごいなって。

 そんなマグちゃんが、今週、最終回を迎えました。堂々完結。

 先週の回でね、流々たちの中学校の卒業式があったの。あれ、最終回?と思ってハラハラしながら読んでいたんですけど、どうやらそういうわけでもなくて安心したのも束の間、「もう少しだけお付き合いください。」みたいな一言が添えられていて、「え、もう少しだけなの!?」って衝撃を受けたのは記憶に新しいです。

 確かにね、ここんとこずっと終わりそうな空気出てた。本当にずっと出ていた。だから心配はしていた。でも、いざ本当にそうなるともうどうしたらいいか分からなくて。とにかく、あと少しは続くみたいだから、最後までちゃんと見届けようと。

 思った矢先の最終回。うそん。もうちょっとって、本当にちょっとじゃん!一周分じゃん!!そりゃないよ上木先生。そりゃないよ集英社。


 私、月曜日はtwitterを見ないというポリシーを持っていて。いつネタバレが飛んでくるか分からないから。ジャンプ読み終わるまでは見ないって決めているんです。なのにね、どういうわけか、今週に限って見てしまったんですよ。そしたらさ、マグちゃん最終回載ってます、みたいな宣伝を見てしまって。うそん。

 ショックを抱えながら、でも部活の練習があるから仕方なく家を出て、駅前のコンビニでジャンプを買い、いつも通り読み始めるわけです。本当は、気になりすぎてマグちゃんから読もうと思ったけど、怖すぎて読めなかったから、いつも通り前から。でもお気に入りの数作品は最後にとっておいて、という感じで読み進めていました。

 そしていよいよ。大学ももはや目と鼻の先、というところまで来たところで、マグちゃんが回ってきました。

 内容には触れないけれど、とにかく、気が付いたら涙が溢れていました。読み始めて数ページくらい。電車の中で、勝手に涙が流れていくんです。でも止められなくて、そのまま読み進めました。途中嗚咽も漏れたので、さすがに心の中で隣に座るお姉さんに謝りました。汚くてごめんなさい。


 でもさ、仕方ないのよ。あれは、泣くしかない。すごいなと思ったんだけど、この最終回はね、たぶん、今まで流し読みしてきた人たちにも涙を誘うような最終回だったと思う。寂しさと、温かさと、色々な感情が入り混じって、涙に集まって流れていくんです。頭では処理しきれないから。

 こんなに綺麗な最終回は、久しぶりに見た。そう感じました。私は泣き虫なので、わりとすぐ泣きます。漫画の最終回もそう。それこそ、大好きなSLAM DUNKや銀魂は何度読んでも泣いてしまうし、思い出すだけで鼻の頭が痛くなるくらいです。銀魂なんかまさに、嗚咽を漏らして大号泣という感じ。

 でもさ、まさかマグちゃんで泣くとは思ってなかった。言ってしまえば、ありがちなラストだった気もします。よくある感じの終わり方だったかもしれません。それなのに、どうしてこんなに綺麗に見えるんでしょう。どうしてこんなに、心がすっきりしているんでしょう。

 どうして頭の中から、「ありがとう」以外の言葉が消えていってしまうのでしょう。


 あぁ、この作品に出会えてよかった。マグちゃんや流々と出会うことができてよかった。マグちゃんを見届けることができてよかった。私は幸せ者だ。そうとすら思えてしまうような、とっても優しい物語。誰も傷つかない。みんなが優しくなれる物語。


 全八巻。今なら六巻まで、ジャンプ+やゼブラックといった電子書籍サイト、アプリで読めます。優しくなりたい人。優しさに触れたい人。ほんの小さな幸せを見つけたい人。ぜひ。


 ありがとう。マグちゃん。

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