高タンパク食信者・筋トレマニアが知っておくべき重大リスク
ここ近年、ボディメイクや健康志向から「筋トレブーム」が続いています。それに伴い高タンパク食にも注目が集まり、意識されている方も多いのではないでしょうか。タンパク質が美しい身体作りに重要であることは間違いありません。
でも、ちょっと待って。高タンパク食のメリットばかりに目がいってしまいがちですが、実は行き過ぎた高タンパク食は健康に重大リスクをもたらすということをご存知でしょうか?
今回はみなさんにも知っておいてほしい間違った高タンパク食のデメリットについてお話したいと思います。
1.腎臓への悪影響
腎臓は血液中の老廃物や余分な水分を尿として排泄する役割を担っています。では老廃物ってどこからくるのでしょうか。実はタンパク質なんです。タンパク質は私たちの身体の血や肉を作りますがその後老廃物として体外へ排出されるのです。タンパク質を取りすぎると腎臓の仕事量が増え、酷使された腎臓はついに機能が低下します。残念ながら一度低下した腎機能は元に戻ることはありません。それ以上悪化しないように気をつけて生活していくしかないのです。では具体的にどうすればよいのでしょうか。病院での食事指導は「低たんぱく食」なんです。皮肉な話だと思いませんか?
筋トレ後のゴールデンタイムにプロテインを飲むだけならまだしも、かっこいい体作りのために1日に何度もプロテインを飲まれる方、充分にご注意下さい。定期的に健康診断(血液検査)を受けてご自身の腎機能が正常値の範囲内か確認しておいてくださいね。
2.ガンのリスク
『チャイナ・スタディー』という本があります。1973年中国の首相が膀胱ガンになったことをきっかけに、中国全土でガンの研究調査が行われました。富裕層の多い地域はガン発症率が高く、貧困層の多い地域ではガンの発症率が低いことが判明します。ここで注目されたのがタンパク質でした。富裕層は高価な動物性タンパク質、貧困層は安価は植物性タンパク質で栄養を摂取していたのです。ここでラットを使った実験が行われます。餌に含む動物性タンパク質を総カロリーの20%にするとラットのガンが増大し、動物性タンパク質を10%以下に減らすとガンの増大を抑えることができたと報告されました。一方で植物性タンパク質はガンに影響しなかった。このことから「動物性タンパク質の過剰摂取がガンの大きな要因となる」と結論付けられました。
他のいろいろな研究でも、赤肉(牛・豚)や加工肉(ハム・ソーセージなど)について過剰摂取が良くないことが報告されています。
過ぎたるは及ばざるが如し。
何事もバランスが大事ですね。
まずはプロテインを作る時に牛乳から豆乳に変えてみませんか?
ベーコンエッグのベーコンをやめて、代わりにブロッコリーを添えてみませんか?
「かっこいい体」と「健康」どちらも維持できるようなバランスの良い食事を意識してみてくださいね。