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【大学】日本語教育副専攻で学んだこと

日本語教師の「有資格者」を名乗るには、3つのルートがあります。その中でも「大学を日本語教育主専攻または副専攻で修了した人」の資格で活躍されている方は、意外と少ないのではないでしょうか?大学で学んでみようかな…と考えている方の参考になれば嬉しいです。


取得資格

私は文学部日本文学科でしたが、文学には全く興味がありませんでした(笑)日本語教育を主専攻にはできない大学、かつ英語もできなかったので、消去法で日本文学科で学ぶことになりました。さらに当時は、日本語教員養成課程を修了するためには公教育の教員免許も取得しなければならないという謎カリキュラムだったため、ふたつの課程を履修していました。
結果的に、大学卒業時には大卒の資格と、中学高校の国語科教員免許日本語教員能力養成課程修了の資格を得ることができました。ポイントは、私は決して真面目な学生だったわけではなく、4年次が一番大学に行っていたということです(笑)

大学在学中の日本語語教育歴

日本語教育に関する科目は3年次でほとんど取り終え、3年の冬に教育実習に行くというカリキュラムでした。

1.留学生チューター

大学2年次に、留学生のチューターを担当しました。大学自体が田舎で、かなりの小規模校だったので、留学生は年間4名ほどの交換留学のみでした。その留学生のうち、中国人学生一人のチューターを約1年間担当しました。週1時間程度、授業で分からなかったことや学生生活のサポートを行いました。正月休みには、私の帰省・家族旅行に同行してもらったのも、よい思い出です。

2.日本語学校での教育実習

日本語教員能力養成課程を修了するためには、当然教育実習が必要です。宮城県の日本語学校にて、2週間の教育実習を行いました。45分授業を計7コマ担当し、寝れぬ2週間を過ごしたことを覚えています。

3.カナダ姉妹校での教育実習

カナダに姉妹校(大学)があり、そこでの教育実習にも参加しました。こちらは任意参加のものでしたが、こんなチャンス二度とないと思い、参加しました。3週間ホームステイをしながら、日本語のクラスを履修している現地大学生に90分計6コマの授業を行いました。間接法でのクラスを見学させてもらったり、日本語クラブの活動に参加したことも興味深かったです。ただ、この時は思いっきり体調を崩し、滞在期間のほとんどを体調不良で過ごしました(笑)

4.ティーチングアシスタント

4年生になると、留学生の日本語クラスにTTとして入るようになりました。そもそもの留学生数が少なかったのでほぼマンツーマン授業でしたが、そこに参加して会話練習の相手になったり、文法練習のためのワークシートや漢字テストを作ったりしたことはよい経験になりました。

教員免許取得のすすめ

日本語教員の課程を修了するためには、国語か英語の教員免許を取得しなければならない決まりでした。当時はなぜ?と思いながら授業・実習に参加しましたが、これがのちに役に立ちました。大学卒業後、私が日本語教師としてデビューした場所は高校です。もし高校の教員免許を持っていなかったら、エントリーすらできなかったと考えると、取っておいて良かったなと思います。将来の選択肢を広げるという意味では、大いに意味のある時間でした。

さらに、この教員免許を取るために母校の中学校へ教育実習へ行きました。4週間の実習で、45分授業を40時間こなしました。1日6時間授業をした日もあります。実習生としては異例だと言われましたが、日本語課程で鍛えられたが故に、言葉の通じる生徒を相手に読解授業(国語)を行うことは、正直どうってことなかったです。
教育実習の集大成である研究授業では、文学ではなくあえて「言葉」の単元を扱い、類義語・多義語について授業をしたのを今でも覚えています。

これだけ「授業」という場を経験できたのは、間違いなく自信につながりました。将来、何かしらを教える立場になりたい人、度胸をつけたい人、選択肢を増やしたい人にはおすすめです。

大学で得たもの

それはなんと言っても「仲間」でしょう。
私は今も昔も友達が多いタイプではないですが、大学時代に同じ日本語教員課程で頭を悩ませ多くの時間を過ごした仲間とは、今でも良き同志です。

卒業後には、同じ課程を修了し日本語教師になったというつながりで、良くしてもらってる先輩もいます。大学時代には同じ校舎で過ごすこともなかった年の離れた先輩も、時々オンラインで近況報告をしたり、帰省した際にはご飯に行ったりという関係が続いています。

今日のまとめ

必要なものは最低限、でもきちんとこなし、あとは自分の興味で動こう。「学生」は「好き」を極められる大切な時間です。

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