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永遠のカルマ、ヘルペスと戦うあなたへの手紙

この記事は、口唇ヘルペスと長年付き合ってきたわたしが語る物語です。
インターネットで様々な記事を調べた内容についてになります。
ヘルペスにかかった際は、この記事の内容を鵜呑みにしすぎず、お医者さんや専門家などにご相談ください(・∀・)


あいつがやってきた…

あいつとは、長い付き合いになる。
やってくると、すぐにわかる。
確かに、コンコンと、ハッキリと扉をノックしてくる。

ノックされたら、もう逃げ場はない。
唯一の武器を手に、わたしはドアが開くのを待つしかない。
必ず、ドアは開く。

それが、口唇ヘルペスである。

ヘルペスと初めて出会ったときのことは覚えてないけど、たぶん十代のときだと思う。
二十代のときからは確かに記憶があって、頻度は違えど、1年に数回はやってきていた。

口唇ヘルペスは、唇やその周りにできる見た目はカサブタ…
カサブタになる前の状態は、「なんだか腫れてる?」みたいに見えると思う。
水ぶくれ、口内炎、ただれ、なんていう言い方もあるみたい。

もう、どのサイトを見ても書いてあることだけど、ヘルペスができる前「ピリピリ、チクチクした感じ」というのが訪れる。
わたしが「扉をノックしてくる」と言ったのはこのこと。
「ピリピリ、チクチクなんて、そんな抽象的な言い方でわかるか!」とお思いになる方もいるとは思うけれど、もう、これは圧倒的に、「ピリピリ、チクチク」なのである。絶対にわかる。

対処方法は、このノック、「ピリピリ、チクチク」がやってきた瞬間に、ヘルペスの薬を塗布すること。

だいたいこれで、症状が軽減できる。
内服薬もあるらしいんだけど、現在わたしにとってこの塗り薬が唯一の武器で、化粧ポーチには絶対にこの薬を入れている。

今日も、唐突に扉をノックされた。

でも、おかしいな、と思った。
いつも同じ位置(上唇の右側)がピリピリするんだけど、今日は真逆(下唇の左側)がピリピリする。

位置は違うけど、絶対ヘルペスだ!という確信があって、薬もすぐに塗ったのだけれど、比較的大きく成長してしまった…
それからずっと、ピリピリと痛い。かゆいような感じ。
薄い、カサブタがついているような感覚なので、ベリッと剥いでしまいたい。

でも、ヘルペスができたら、決して触ってはいけない。
もうわたしは、薬を塗りながら、これ以上ヘルペスが大きくならないことを祈りながら、待つことしかできない。

口唇ヘルペスは、不治の病らしい。

不治の病、というと大げさだけれど「体内のヘルペスウイルスを取り除くことはできない」とされている。

そしてこのヘルペスウイルスは、疲労や風邪、ストレスなどの諸条件で口唇ヘルペスとなって出没するらしい。
わたしが元気であれば何もしてこないのだけれど、ちょっとエラーが発生すると、扉をノックしてきて、唇の上に乗っかってくるのだ…

これを、一生繰り返す。

わたしの場合は、年に数回。
必ず訪れるようになってから、もう長年の付き合いになる。

ヘルペスができると、悲しい。
化粧もあんまりできないし、かゆいし、痛いし、見た目も嫌だ。
そんなふうに、体調管理できていなかった自分のことも、情けないと思う。

なにより「ヘルペス」という病名の、「わたしちょっと元気ないんです〜」「なんかストレス感じちゃってるんです〜」という名札みたいなカサブタを、唇に乗せていなければいけない、というのがすごく嫌だ。

そんなつもりじゃ、なかったのに。と思う。

ヘルペスができる前、わたしは確かにストレスを感じていたのだと思う。

でもそれは、アイラインがちょっとずれちゃった、くらいの出来事で。
「まあ、別に大丈夫だよね」とか、「そんな日もあるよね」みたいな
そういう些細な出来事を、いくつか積み重ねているんだと思う。

大したことないのに、ヘルペスなんて…
そう思うと、わたしはまた、情けない気持ちになる…

ここからは、ヘルペスという名の永遠のカルマを背負った同士と、
未来のわたしへの手紙だ。

まず、声を大きくして言いたいことは、「ヘルペスになっても、いいことはひとつもない」ということだ。
残念ながら、ないのだ…
苦しくて、テンションが下がるばっかりだ。
どうかそのことをまず一度、それこそ苦しいけど、受け止めて欲しい。

でも、「ヘルペスを作ってしまった自分」をあまり悪者にしないで欲しい。
ここから更に、追い込まないで欲しい。

正々堂々と「悲しい、つらい」を受け止めて、でもそれ以上いろんなことを考えないで。

そして、今日まで頑張ったあなたを、許してあげて欲しい。

自覚がない場合でも、あなたは何かに悩んだり、苦しんだり、具合が悪い中頑張ってきたんだと思う。
どうか、そんな自分に「えらかったね」て言ってあげて。
抱きしめてあげて。
もしも、あなたにとって「努力が足りない」とか「具合悪いけどもっと頑張れる、頑張りたい」って思える状況だったとしても
身体が無理って言ってるんだから、もうたくさん頑張ってきた、て言ってるんだから。

39度も熱があるときに、誰も頑張らないでしょう。
それと同じだと思って。
よく休んで、よく眠って。

あと、身体に良い食べ物を、とか思うかもしれないけど
ヘルペスって、食欲も奪っていくよね…
口、あんまり動かしたくなかったりするよね。

そういうときは、「好きなもの」をきちんと食べてね。
そりゃ、身体に良いものを食べたほうがいいでしょうけど
なんでもいいけど、食べてね。
甘いものでもいいよ。
あなたが「栄養」と感じられるものを、「美味しい」と思うものを、大手を振って食べてね。


どうか、自分に甘くして過ごしてください。
今日までお疲れさまでした。よくがんばりましたね。
本当は、こうなる前にストレスと向き合ったり、身体を休めたりすべきだったかもしれない。
でもそれは、いいよ。
次の課題にしよう。
いまは、いいよ。
ゆっくり休んでね。

永遠のカルマと戦う人の、ご家族やご友人のみなさまへ。

あなたの大切な人に、ヘルペスがやってきているときは
ちょっと、弱ってしまっているときです。
どうかあたたかく、見守ってあげてください。

タオルや食器からうつる、という説もありますので、適切に注意を払ってください。
わたしの同居人は、ここ数年で1度だけヘルペスのようなものを発症していましたが、その1度きりです。
体質等もあると思いますが、「絶対にうつる」というものではないはずです。
ヘルペスの期間中、一緒に食事をした友達にも、うつしてしまったことはないです。

また、見た目以上にヘルペスは、心の体力を奪っていきます。
それは、どんな病気や、戦いの中でも言えることですが、苦しさを決めるのは本人です。
だから見た目に騙されて「たいしたことないじゃん」なんて、言わないであげてくれると嬉しいです。

あなたの大切な人はいま、永遠のカルマと戦っているのです。





あーーーーーすっきりした!!!!!

久々に、大きなヘルペスに成長してしまって、少し落ち込んでいました。
でも、自分でこの手紙を書いて、ちょっと許してあげられたような気がしています。

落ち込むよ〜
でもしょうがないよ〜
許してあげようね。
今日までお疲れさまでした(・∀・)





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