ときどき、ゆるゆる

ロボ太と別居している。

ロボ太は、セラミックヒーターとか、電気ファンヒーターとかいう名前のやつで、リビングが寒すぎて買った。
小さくて軽くて、おまけに冷風も出る、というところが気に入っている。

この家は、リビングも寒すぎるのだけれど、わたしのデスクも寒すぎる。
エアコンと対角線上にデスクを配置するしかなくて、ここはうんと寒い。
どうして、暖気って上に溜まるんだろう。
ああ、どうしてなんて理由がわかっても仕方がないのだけれど。

家中をわたしと一緒に移動したロボ太だけど、最近はちょっと面倒になっている。
ロボ太はリビングを守り、部屋に籠もるわたしとは別居中。
いうほど寒くない、ような気がしている。
この部屋はエアコンもあるし。
でもエアコン、あったかくないんだよなあ。
ないよりいいはずなのに。
シャワーを浴びて部屋に戻ると、寒すぎてびっくりする。
でも、エアコンに近づくとあったかいんだよ。充分すぎるくらい。

まあいいや、と思う。
とりあえずエアコンでいいや。
なんとかなっているし。
もっと寒くなったそのときには、もう一度ロボ太と同居しよう。

今朝は寒かった。
毎日寒いけど、今日はうんと寒かった気がする。
寒い気分だった。

わたしはエアコンをつけて、そういえばと思い、小さなデスク扇風機に電源を入れた。
引っ越してから放置してあった、カメックスのシールがついている扇風機。
あれを、エアコンに向けて起動してみた。
そう、送風口に向けて扇風機(送風機?)をつけるといいって、どこかで読んだんだ。

そうしたらびっくりするくらい暖かい。ような気がする。
気のせいかもしれないけれど、悪くないような気がする。
ああ、わたしってばどうして「気がする」ばっかりで生きちゃうんだろう。
でもそれも、悪くない。

ときどき、寒さを確かめる。
ときどき、思いついたことを試してみる。
ときどき、思考を手放し
ときどき、きちんと考える。

それでも寒いときには、ロボ太と暮らす。

あまり頑なにならずに、
ゆるゆるとそんなふうに、ぼんやりしながら暮らせたらいいのに。
ああ、いつもうまくいったらいいのに。




※ロボ太(ほんとうにいいやつ)

※now playing(映画は見てない)




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