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書きたくない、と同じくらいに

ああ、良い気分だ。
わたしは、午後の窓を見つめている。

この家に越して、もうすぐ2ヶ月。
まだ2ヶ月、もう2ヶ月なのに、未だ幸福だと思う。
良い部屋だなあ、と思う。

自室のデスクの横は、大きな窓で、わたしはそれを見つめている。
わたしは、窓を見るのが好きだと思う。
会社でも電車でも、よくそうしている。
だからどうとか、こうとか、なんでもないのだけれど
勇敢な気持ちになれる。

あと10分くらいしたら、化粧をして出掛けなければいけない。
遠方からの友達との約束で、会うのはもう10年振りくらいかもしれない。
遅刻したくない。
早起きしたのに、どうしてYouTube見て朝ごはんなんて食べちゃうんだろう。
時間はあったのに、もうない。
とにかくピアノだけでも弾いて家を出よう、と思ったのに。

午後の部屋は、信じられないほど健やかだった。

ああ、良い気分だなあ。
今日はこのまま出掛けずに、書かなきゃと思っていた幾つかのものたちも、「書きたい」と思って書ききれるような気がしている。

書きたくない、を大切にしてきた。
書きたくないまま書くとか、結果的に書かないとか、それはどちらでもよくて、気持ちそのものを否定せずに生きてきたつもりだ。

昨日なんか、アニメ「うたわれるもの 二人の白皇」を一気見して号泣で、胸がいっぱいだった。
うたわれが最高だったのでお休みしますって、そういうのもいいじゃないか。
ああ、このアニメを勧めてくれた親友に、はやく会いたいなあ。

いまは、窓を見ながら勇敢だ。
書きたい、と思ってしまった。
昨日、「今日は書かない」「この感動を抱えたまま眠ろう」と強く思ったのと同じように
書きたい、と思ってしまったものだから

書いてみることにした。
ただ、すなおに
書きたくないと同じくらい、大事なものがあるような気がして。

ふらふらと言葉を紡いで、約7分。
さて、化粧をして出掛けようかなあ。




※now playing

「うたわれるもの」といえば、Suaraさん
いま、「二人の白皇」のオープニングの「人なんだ」を聞いて泣いてる

うたわれは、誰かに勧めたいっていうのと少し違うんだけど
もし見たいなら、1作目の「うたわれもの」から見て欲しい

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