見出し画像

ぽんぽこポンプ

「これ、なに?」
友達の部屋。
問い掛けたあの日のことを、いまでもよく覚えている。

ダンボールの中に、見掛けない形状のボトルがみっつ。

これはね、と彼女は語り始めた。
「押すと洗剤が出てくるやつ」

食器用洗剤用で、
食器洗いのときに、ボトルを傾ける必要がない。
スポンジで押せばいいだけ。
そうしたら、スポンジに洗剤がつくんだって。

なるほど。
それはなんだか便利そうだ。

便利そうだ、とは思うけど、あんまりイメージが湧かない。
わたしはさっそく、勝手知ったるこの家の洗剤を入れ替えてお皿を洗ってみることにした。

そして、
これは…

「すごい!!!」

想像以上だった。

食器洗いのとき、洗剤のボトルを持ち上げてスポンジに液体を垂らす。
という行為に、自分がストレスを感じているとは思ってもいなかった。
でも、実際にその動作がなくなると、なんたる快適さ!

「ひとつは、あなたのものです」

なんと、みっつあったボトルのうちひとつは、わたし用に買ってくれていたものらしい。
すごい。天才。

これはおそらく……2020年、もしかしたら2019年のことかもしれない。
この年いちばん感動した買い物だったと断言できる。
いまでも愛用中。

すべてのものが、ポンプになればいいのに。

最近、そんなふうに思っている。
いま使っている化粧水を選んでいる理由ってば、プッシュタイプだから。
ボトルを傾けなくていいから。
だいたい、ボトルを傾けると適量がわからないし、出し過ぎちゃう。
両手がふさがってうまくできない。液体を顔に届かせることができない。高確率でこぼす。へたくそすぎる。

メイク落としを新調するときも、同じ理由で選んだ。
わたしがお風呂で何度、洗顔料のチューブを落としてると思う?
あれ、落とすと大きな音がしてびっくりするんだよね。

少しずつ、暮らしを快適にしている。
常識を、覆している。
もう少し便利にならないかな、って欲張ってみる。

どうせ、とか、仕方ない、とか思う前に
物事の反対側を、覗き込んで見る。
ほんとうに容易く、すぐそこに別の答えがあるかもしれない。

近頃は、「すごくめんどくさいんでしょう?」と思っていた不燃ごみの処分を進めている。
さようならフライパン、君は特定の曜日に出せば簡単に回収されるなんて知らなかった。
いつか捨てよう、でも置き場所?も確保されてるしいつかでいいや、と思って何年も経ってしまった。
広くなった部屋を見て、わたしはにんまりしている。

最近、そんなふうに暮らしている。
わたしはもうすぐ、化粧水用のボトルを買うと思う。





うちで使ってる食器用洗剤用のポンプはこんな形。
最近はスリーコインズでも、同じタイプのもの売ってます!(店舗によるとは思いますが)

このあいだ別の友達に「プレゼントするから使って!」って押し付けたら、「最高だったのでお母さんにも勧めます」って言われました。
ほんとうに便利。もっと早く勧めればよかった。


※今日のBGM



スタバに行きます。500円以上のサポートで、ご希望の方には郵便でお手紙のお届けも◎