見出し画像

どうでもいいこと / 覚えていたいこと

5月27日
町田プレイハウスにて、大学軽音部の同窓会を企画しました。

大切なこと、よろこばしいこと、嬉しいこと。
ほんとうにたくさんあった。

でも、誰も気づいていないと思うけれど
これがいちばんだった。
今日は、そのことを書き残したくて

この日のイベントを組むための紆余曲折も聞いて欲しいんだけど、そこがガツッと割愛して
結局、「身内だけの同窓会」+「現役で音楽活動を頑張っている山さん(山岡くん)の誕生会」を兼ねて開催することに

Canvaで作りました
ライブ活動たくさんやってるときに、Canvaがあればよかった…
って、めっちゃ思った

身内の同窓会は、こちらの不安をぶっ壊すくらいの参加があり、最後に会ったのっていつだっけ?っていうひとたちが集って本当に嬉しかったです。
もうね、卒業して10年以上経ってるから
いちばん年下の子が、34歳。
人生の半分を一緒に過ごした友人たちと、音楽とマリオカートとおしゃべりで過ごせる幸福たるや

人がいなすぎて間が持たなかったら申し訳ないから、Switch持ってたんだけど、ほとんどやる時間なくて、最後の30分で「スクリーンでゲームやってるところを見たい」という一心で起動しました。

次はもっとゲームやりたいっていうか、ゲーム大会とかやりたいわ。

ライブハウスのスクリーンでゲームをやる最高

で、16時半に一度同窓会を閉めて、大半の人はそこで帰宅。
でも、「ゆっくりしたい人は夜も残っていってね〜」って伝えてあったので、のんびりしていってくれた友達もいて。

そんな中で、山岡くんはライブしていたわけだけど
友達と、お客さんが入り交じる、きっといつもと違う空間だったよね。
だから、「なんで歌を歌っているか」って、そういう話もしていたの。

山岡くんって人は、同じ軽音部の先輩なんだけど
大学時代にやっていたバンドが、卒業後しばらくしてメジャーデビューして
そのあいだ、ずっとギタリストだったんだよね。

で、そのバンドが解散して、「これからどうしよう」ってなったときに、歌うことを選んだ。

わたしは、卒業後もずっと、山岡くんと連絡を取り続けていて(数年に何度かであっても)
だいたい、困ったときだけ連絡くるんだよね。
「レコーディングで打楽器使いたいけど、なんか持ってる?」とか
「Mac買いたいんだけど、どれにすればいい?」とか
まあ、そういうようなことで。
わたしはわたしで、失恋したときに泣きながら電話したりしてたから、お互いさまなんですけど…

そんな流れで、わたしは知ってたんだよね。
なんで、彼が歌を選んだのかを。
それがどれほど、彼の中で大きな決断だったのかを。

でも、大学時代の友達はそれを知らなくて、
だから、説明しようとしたと思うんだ。
大事なことを、大事なひとに、知って欲しくて。

「僕がね、なんで歌をうたっているか、友達は知らないと思うから、説明させてください」

って、山岡くんが言ったとき
わたしは、客席のいちばん後ろでそれを見ていた。
前方では、大学時代の友達が、山岡くんのことを見ていて。

みんながね、首を横に振ったの。
いや、もうほんっとうに、興味なさそうだったの。
びっくりするくらい。

わたし拍子抜けしちゃって、
たぶん山岡くん的には、みんなが経験してきた転職とか結婚とか出産とか、それに類するような大きな決断でターニングポイントだったわけ。
「山岡トモタケ年表」を作ったら、「弾き語りを開始する」って絶対書く。
わたしが彼のプロフィールを書くなら、ここは今の彼を物語るに必要だから、詳細に書きたいところなのに、

みんな、興味ないのよ。
もう、どうでもいいの。

それって、冷たい意味じゃなくて
ほんとうにね、どうでもよかったんだ、って気づいた。

いま、目の前で
山岡くんが、元気に歌って、ライブをしていて
みんなが人生いろいろあって、30代の半ばを越えたように
わたしたちもそこにいて。
ただ、それだけで充分なんだーーーって。

かつて自分が無職だったときに、友達に会うのが恥ずかしかった。
でも友達は「元気でやってりゃそれでいいよ」って言ってくれた。

こっちはさ、無職ってオオゴトなのに。
友達が望んでくれるのって、わたしの肩書でも作品でも仕事でもなくて

ああ、そォいうことか。って
納得いったら、ちょっと泣けた。

「いい友達だね」と、おじさんは言った。
「いい仲間がいるってことは、今までの行動が間違っていなかったってことだよ」とも言った。
たぶん、そういうことなんだと思う。

生きることに、肩書に、誰かと比べることに
必死になってしまったりもする。
「元気でいてくれればいい」という深い愛情と、ある意味のどうでもよさ
ーーー例えばわたしは、同居人が「元気でいてくれればいい」だけだと困る。家賃も払えよバカヤローと思う。
でも、友達から求められることって、本当に少ない。
少ないんだよ。
笑って、そこにいて、もうね、大学のときとみんな変わらなくて

「自分はハタチくらいのときの友達と、いまこんなふうに集まって、笑い合えないよ」って、同年代の友達に言われてハッとした。

自慢だと思ってくれていい。
わたしたちが持っているものは、みんなで培った代え難いモノなんだ。

そう思ったら、なにかがすうっと軽くなった。
「最近なにやってんの?」って聞かれて、なんだかモゴモゴしちゃったけれど

エッセイを書いて、ピアノを弾いています。
仕事は不動産系で、聞かれなかったから答えなかったけど、雇用形態はアルバイト。
病気になったりして、人より勤務時間は短くてダラダラ過ごしているけど、自分で家賃は払えてる。

ちょっと腑に落ちない部分もあるけれど、
たぶん、仕事しまくって書けなくなるより、良い選択だと思う。
まあ、仕事しまくって書いたり弾いたりしてる人を見ると「すげーな」と思って自分が恥ずかしくなるけれど。
でも、それだけだった。

そんなふうに生きています。
それでいい、と思えて

もし、来年とか、再来年とかに同窓会があるならば
笑ってみんなに会える、そういう選択を繰り返して生きてゆけたならば
わたしが何を持ち、持たずとも
背筋を伸ばして、いられることを。

覚えていたい、と思って、今日も書いている。



山岡くん、このあと全国ツアーに行きます。
どこかで見かけたらよろしくお願いします。


あと、詳細が何も決まる前からメンバー全員で予定を空けて待っていてくれたレトロリブラありがとう。すごい助かりました。

これでレコーディング時の貸しを、チャラってことで




スタバに行きます。500円以上のサポートで、ご希望の方には郵便でお手紙のお届けも◎