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余白の力~読みやすさと印象を向上させる科学的アプローチ~

先日、小学生に算数を教えていたときのこと、「この問題集ってみにくいんだよね〜」と子どもが何気なくつぶやいたのです。

学習が終わった後、お母さんに伝えると、「うちの子って、問題集を開いたときに情報が多すぎると、それだけで取り組めなくなっちゃうんです…」とのこと。

教材の選択権がある先生としては、もちろん、見ずらい教材は選びません。

これまでも分かりやすい教材を選んでいたつもりだったのですが、どうやら、子どもたちにとってみると、見にくさを抱えている場合もあるのだなぁと勉強になる経験でした。

そんな気づきを得て、ふと「じゃあ、見やすいレイアウトってどのようなものなんだろう?」と気になったのです。

ということで、「余白によって見やすさは変わるのか?」という内容についてまとめてみました。

どうやら、私たちが思っている以上に「見やすさ」によって読み手の理解度やモチベーションに影響を与えているみたい。

ぜひとも、さくっと読んでみてくださいね。

時間の余白を大切にする子どもの居場所がこちら👇


①余白による読みやすさ

ある研究によると、文章を読みやすくするには、行間隔を1.5倍にすることで、読解速度が約5%向上し、理解度も高まることが分かりました。

ざっくりまとめると、読みやすい文章を書くには、

・段落間に適度な空白を設ける
・行間を少し広めに設定する(1.5倍程度)
・ 余白を利用して重要な情報を強調する

というような工夫が役立ちそうです。

②余白による記憶定着

ウェブページを使って行われた調査では、余白を適切に使用したウェブページの内容は、そうでないページと比較して約20%記憶に残りやすいことが示されました。

ということは、

・重要な情報の周りに余白を設ける
・リストや図表を使用する際は、周囲に適度な余白を確保する
・ページ全体のバランスを考慮し、情報を詰め込みすぎない

という工夫がよさそうですね。

③余白による印象の向上

ある研究によると、適切な余白を使用した広告は、そうでない広告と比較して約30%高い品質評価を得たのとのこと。

印象をよいものとしたいのであれば、

・余白を恐れず、むしろ積極的に活用する
・「少ない方が多い」というミニマリズムの原則を意識する
・全体的なレイアウトのバランスを考慮する

という余白の使い方が役立ちそうです。

ちなみに、学校でもデジタルデバイスが当たり前になった昨今、子どもたちからも、

「ノートを書く意味なんてあるの?」
「プリントよりもデータでちょうだいよ!」

なんて求められるようになりました。

そんな子どもたちのニーズを聞いて、「デジタルとプリントの違いって何だろう?」と疑問になったので、調べてみました。

具体的には、また別の記事に書くとして、どうやら「学習定着という視点では、紙媒体で学んだ方がよさそう。デジタルデバイスの利点としては、モチベーションアップに部がある」ということが分かっています。

ちなみに、デジタル媒体において分かりやすさを追求するのであれば、余白を20%増加させることで、読解速度が約10%向上することが研究によって確かめられています。

どうやら、何でもかんでもデジタルがよい!という訳でもなさそうです。

▼まとめ

本記事では、「余白の効果」を紹介しました。

余白のメリットを意識しながら書くことで、より分かりやすく伝えることができそうです。

ぜひとも、ご自身のコンテンツ作成や勉強法に活かしてくださいね。

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