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【メンバーシップ】ADHDの捉え方と生かし方

前回のメンバーシップ記事では、「ドーパミン」について話題としました。

今週も引き続き、ドーパミンを話題としつつ、教育関係者らしく「ADHD」を深掘ってみたいと思います。

というのも、「ADHDの特性を持つ人は脳の報酬系と呼ばれるとこにおけるドーパミン受容体が少ない」といわれています。

だからこそ、より刺激を求めて動き回るのでしょう。

そのような特性にアンラッキーな時代の変化が訪れた結果、注目を浴びる状況になった部分もあるのではないかと思うのです。

現在の学校でいうと、

・みんな一緒に、同じペースで同じ勉強
・きちんと座って話を聞くことができるのがよし

みたいな世界観の中に放り込まれてしまったから、自分の可能性を生かすことができず、苦しい思いをする。

ADHDの3大要素といえば、「注意散漫」「衝動性」「多動性」ですが、そのようなスキルを持っていたからこそ活躍できていた時代もある。

むしろ、仲間の中にそのような特性をもっていたからこそ、ぼくたち人間はここまで文明を築いてこれたといっても過言ではありません。

よく聞く話、社会システムに影響を与えた変革者に「小さい頃は学校で問題児扱いされていて…」と振り返るエピソードはたくさんあるのです。

そんな事実から考えてみると、

「授業に集中できない」というのは、「授業がつまらない」ということであり、その子の問題というよりは、ぼくたち側の問題なのでは?とも思うのです。

もちろん、様々なリソース不足の中、「全ての子どもたちが満足できるような教育を…」と試行錯誤している現場の状況も知っているので最終的には「ムズカシイヨネ」という無責任な答えに行きつくのですが。

▼増え続ける「ADHD」と社会のゲームチェンジ

2000年頃のアメリカでは、ADHDと診断された人の数が爆発的に増え、治療薬の開発が追いつかないという問題が起きました。

当時、子どもたちの4~5%がADHDと診断されていたのですが、それから15年後には、12%にまで増大したとか。

このように診断される人が増えているのは、日本も同じ。

日本では、成人のADHDも増加傾向にあるとされています。

本記事では、「これは問題だよね~」とするのではなく、ADHDと診断された人もADHDの仲間と共に生きていく人も、「どのような環境に身を置くか」について真剣に考えた方がいいよねという提案です。

というのも、ADHDの「落ち着きのなさ」というのは、「ドーパミン不足」の結果かもしれません。

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