時間の余裕が人間関係を変える5つの理由
「忙しい時に限って面倒なことが起きる」なんて経験ありませんか?
このような状況は、もしかすると「自分の心」が生み出した結果かもしれないのです。
例えば、有名な実験で「善きサマリア人実験」というのがあります。
プリンストン大学の心理学者たちが、神学生たちに「善きサマリア人」についての講演をするように依頼したのです。
ちなみに「善きサマリア人」というのは、”困っている人がいたら助けましょう”というエピソードのこと。
ここからおもしろくて、講演に向かう一部の学生には、「急いでください、もう遅刻しそうです」と急かし、別のグループには時間に余裕があると伝えたのです。
その結果、
というではないですか。
まさに、「時間がない」という意識が、他人への思いやり行動を減らしてしまうということですよね。
もしかすると、「忙しい時に限って…」という事態は、「時間がない!」という焦りが、無意識のうちに周りへの配慮が薄れたことの結果なのかも。
そんな実験結果も踏まえ、本記事では、「時間の余裕をもつことが人間関係も向上させるよ!」という内容を紹介します。
お時間は取らせませんので、このまま読み進めてくださいね。
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▼時間の余裕が人間関係を変える5つの理由
では、時間に余裕をもつことが、どうして人間関係の向上につながっていくのかを見ていきましょう。
①じっくり傾聴できる
人間関係をよくするには、コミュニケーションは欠かせません。
そんなコミュニケーションの質も、時間の余裕に左右されがち。
やはり、時間に余裕があった方が、相手の話をゆっくり聴くことができますよね。
そんな余裕は、相手の言葉の裏にある気持ちまで理解しようとする姿勢につながるのです。
ハーバード大学の「アクティブリスニング実験」では、時間に余裕を持って相手の話を聞いた人は、相手の感情をより正確に理解できたとか。
つまり、ゆとりを持って聴くことで、相手の気持ちにより深く寄り添えるということなのです。
②思いやりの行動ができる
冒頭で「善きサマリア人実験」を紹介しましたが、思いやりのある行動って、その人の人間性だけでなく、時間の余裕も関係しているのです。
急いでいると、周りが見えなくなるなんてことは”あるある”ですよね。
ということは、どれだけ思いやりの気持ちをもっていたとしても、「忙しさ」が思いやりの行動を阻んでいる可能性がある。
よりよい人間関係は幸福度を測る指針であり、よりよい人間関係を築く方法の一つとして「人助け」は欠かせません。
人間にとって他者を助けることは、自分の幸福度を上げる手立てなのです。
そんなチャンスを「忙しさ」が奪っているとしたら、やはり時間の余裕を確保することに努めた方が良いでしょう。
③時間の質にこだわれる
時間に追われている時の時計の進み方の速さたるや…信じられないものがあります。
言うまでもなく「忙しさ」を感じている限り、有限な時間の消費スピードは増していくばかり。
そんな状況では、質にこだわる余裕なんてないでしょう。
しかし、人間関係を充実させたいのであれば、時間の質、特に深い会話や共通の体験を持つ機会を増やすことがポイントなのです。
ペンシルベニア大学の「共有時間と幸福度の相関研究」では、家族や友人と質の高い時間を過ごす人ほど、幸福度が高いという結果が出ています。
とはいえ、家族の時間を後回しにする気持ちも分かります。
そんな状況の助けとなるかは分かりませんが、十分な時間が取れないのであれば、「とことん質にこだわる」という選択肢をもっておくのもよし。
別の実験で、家族を対象にして行われたものでは、「親子関係の充実は、時間の『量』ではなく『質』である」というものもあるのです。
大量の時間をだらだら使うより、時間は短くてもここぞ!というタイミングを逃さずに向き合うという時間の使い方もあり!ということでしょう。
④信頼関係が築きやすくなる
人間関係の土台となるのは、「信頼関係」ですよね。
僕たち人間は、基本的に初対面の人に対して、”様子を見る”という反応を示します。
極端に言うと、敵か味方かを判断しているのです。
そんな出会いから仲を深めていく上で必要になってくるのが、信頼関係なのです。
その信頼関係を行動で示すための一つとして「約束を守る」というのは欠かせません。
そして、時間に余裕があると、約束を守りやすくなるのは当然のこと。
スタンフォード大学の「時間と信頼性の関係実験」では、約束の時間を守る人ほど、他人から信頼されやすいって結果が出てるんだって。
また、時間の余裕があると、相手について考える時間が増え、相手の変化にも気づきやすくなるはず。
変化に気づくということは、相手のためを思った行動を取る可能性が高まり、人間関係をより特別なものとできるのです。
⑤自分自身のストレスが減る
時間に追われていると、イライラも増えるでしょう。
カリフォルニア大学の「時間の知覚とストレスの関係研究」では、時間に余裕があると感じている人ほど、ストレスホルモンのレベルが低いという結果も出ていますからね。
当然のことながあら、ストレスが少ないと、周りの人にイライラをぶつけることも減るはず。
結果として、人間関係もスムーズになるのです。
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▼まとめ
本記事では、「時間の余裕を確保して人間関係を向上させよう!」という内容を紹介しました。
残念ながら「いつか時間の余裕ができないかな~」と待ちの姿勢でいても余裕はやってきません。
24時間という制限の中で、時間の使い方を選択するしかないのです。
ただ、自分の時間の使い方を意識して変えていけば、変化が訪れることは確実です。
ぜひとも、充実した人間関係による幸福度アップをねらってみてくださいね。
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