【人間関係】ぼくたちは、人の気持ちなんて分からない
人生を最高のものとするには、「人間関係」にこだわることが必須です。
家族でも職場でも、「自分のことを分かってくれる」と感じられる最高のパートナーがいることは、幸福度を爆上げしてくれますからね。
現金な話、「よりよい人間関係は年収800万円くらいの価値がある」なんて言われますからね。
#急に現実的
なにはともあれ、人間関係は大事ってこと。
そんなこんなでこんな記事を書きました。
人間関係を充実させるには「共感力」は欠かせないのですが、本記事ではそこの矛盾に切り込みます。
「共感力」を発揮して「きみの気持ち。よく分かるよ。」と渋めに決めてみても、実際は的外れの可能性が高い。
そんな結論に達してしまいますが、知っているかいないかで大きく違ってくると思いますので、ぜひとも、このまま読んでみてくださいね。
▼ぼくたちは、他者の気持ちなんて分かっていない
先に予防線をはっておきますが、「相手の気持ちなんて分からないんだから、共感することに価値なんてないんだぜ!」という訳ではありません。
どちらかというと、
「相手の気持ちを考えることは、超絶大切なんだけれど、『分かったつもり』になってはダメだよ」という内容。
「共感力は万能じゃないし、勘違いも起きやすい」という結論に着地したいと思っていますのであしからず。
まずは、そんな根拠となる実験の紹介から。
シカゴ大学教授のニコラス・エプリ―さんによると、
「ビデオに出てくる人の考えや気持ちを察する実験の正答率は、20%にすぎない」
と報告しています。
#残酷すぎる人間法則
「そりゃ、普段からかかわりがない人の気持ちを察するなんて難しいでしょ?」と思いますよね?
しかし、関係性が深い人もそんなに変わりないのです。
なんと、
「よく知っている相手の考えや気持ちを察する実験の正答率は30%。配偶者でも35%である」
ということ。
やはり、「相手の気持ちを慮る」というのは高度な技術さ故、的を得る確率はそれほど高くないらしい。
しかし、残念なのはここからです。
「『自分は相手の気持ちを分かっている』と自信をもっている人は、82%もいる」
と分かったのです。
このズレ、すごくないですか?
僕たちは、「その気持ち分かるよ…」と声をかけることはできても、本当に相手の気持ちを分かっている人は、3人に1人しかいないのです。
▼なぜ、こんなことが?
ここで気になるのは、「なぜ、こんな気持ちのすれ違いが起きるのか?」ということ。
実験では、「行動を共にすればするほど、気持ちが分かるよ勘違いは大きくなる」とも報告されているのですが、ここら辺にヒントがあるのです。
どういうことかというと、勘違い人間になる要因は、
「相手の気持ちと思って想像していることは、結局、自分軸の判断で考えられた架空のストーリーでしかない。」
ということ。
目の前で悲しみに暮れている相手を見て、「きっと〇〇で悲しいんだね。」「きっと〇〇をしてほしいんだろうなぁ」と「共感力」を発揮することは素晴らしいことでしょう。
しかし、その「きっと〇〇」が本当に相手が望んでいることか?と言われたら、正答率30%ほどの問題になる。
そして、「きっと〇〇」を行動に移したもんなら、励まされる相手も「その気持ちは嬉しいんだけれど、今はそっとしておいてほしい…」と思っているかもしれない。
#知らんけど
でも、「今はそっとしておいて」と直接言えるか?と問われたら、本当の気持ちを言えないまま「ありがとう。」と受け入れてくれるかもしれません。
さすがに、「あなたのしていることは的外してますねん」と面と向かって言うことはできませんものね。
そんな経験を積み重ねると、「ぼくって、結構相手がしてほしいこと分かるんだよね!EQ高めだから!」とか思っちゃう。
しかし、それも勘違い”かも”しれないのです。
大切なことは、
「相手の悲しみを共に悲しむという『共感力』は必要だけれど、『〇〇してあげたい!』とか『〇〇したら喜んでくれる!』とか自分軸の発想で出しゃばりすぎない」
ということなのでしょう。
「相手と自分は同じ価値観をもっている」という前提から見直していく必要がありそうです。
▼まとめ
本記事では、「ぼくたちは、相手の気持ちを勘違いしやすいよ!」という内容をまとめました。
これは、友達だけでなく親子関係にも言えること。
「自分が子どものときは…」とか、「大人になったら…」という視点のアドバイスが子どもさんに受け入れられないのもここら辺にかかわりがありそうです。
ぜひとも、「相手の気持ちを想像する」のではなく、「相手の気持ちを聴く」という手立てをとってみてくださいね。
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