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なぜ「退屈」を感じるのか

ぼくたち人間が抱く「ネガティブ感情」というのは、生きていくために必要なセンサー的な役割をしています。

もちろん、本記事で話題とする「退屈」も然り。

先日の記事では、「退屈は、何かに別のことにチャレンジしたいというサインである」と書きました。

本記事では、「退屈」を主人公とした第2弾。

そもそも、「なぜ退屈という感情が生まれるのか?」についてさくっと解説していきます。

ぜひ、夏休みの充実に役立ててくださいね。

▼「退屈」を感じやすい年代とその理由とは

アメリカ国立老化研究所のレオナルド・ギアンブラさんらの調査によると、

「退屈レベルは、10代後半にピークとなり、50代まで緩やかに減少。そして60代になると再び上昇傾向となる。」

ということが確認されました。

先日の記事で、「先生、ひま~」と言ってくる小学生の話を紹介しましたが、まさに調査結果通り。

ここで気になるのは、「なぜ10代後半で退屈を感じやすいのか?」ということですよね。

この理由を考えていくと、なるほど!と思わされます。

とっても簡単にまとめると、

「10代後半は、好奇心と時間があっても実行できないから。」

なのです。

仕方のないことですが、10代だとどんなことにチャレンジするとしても親御さんの許可が必要になるじゃないですか?

そう、10代の少年たちに欠けているのは「自分の好き勝手に行動する」という実行力なのです。

そんな”もやもや”を経験した少年たちも20代を超えれば、自分の権利を行使し、責任を伴いつつ自分の人生を自分でコントロールする時期が訪れます。

そんなコントロール感を握った彼らは、次第に退屈から距離を置いていく。

もっと世代を進めて30代から50代の人が退屈を感じられないのは、「もはやそんな暇がない」とも言えるでしょう。

結婚して子育てをしている場合があるでしょうし、裁量権が与えられてバリバリ仕事をこなしている人もいるでしょう。

そんな状態で「退屈」なんて感じ得ようがないのです。

▼子どもの「退屈」に対して優しくなれない理由

「先生、ひま~」と言ってきた子どもたちに対するぼくの感情は、「ひまだったたら自分で楽しいことを見付ければいいのに!」でした。

さすがにそのまま伝えると、関係性が気になったので、

「せっかく、森の中に来ているんだから、ここでしかできない遊びを考えてみたら?」

と、顔を引きつらせながらアドバイスしたのです。

実は、ぼくたち大人は、子どもが退屈を訴えてきたり、明らかに暇そうな態度、いわゆる”だらだら”した状態でいることに対して、一言モノ申したくなってしまう特性があります。
#イラっとする人も安心して
#その反応は正解です

幸せホルモンとして有名な「オキシトシン」はご存じでしょうか。

例えば、子どもが病気であったりけがをしたりしたときに、きっとあなたはその子どもの苦しみに共感するでしょう。

そんなときに分泌されているホルモンのこと。

そんな幸せホルモンですが、なんと「退屈を訴えてきた子どもに対しては分泌されない」ということが分かっているのです。

極端に言えば、子どもが泣くほど退屈していたとしても、そこには全くもって共感が働かない。オキシトシンは出番なし状態なのです。

やることがないと言いながら横になってテレビを見ている我が子がいたら、「もっと他にやることがあるでしょ!」と一喝する選択肢を取ってしまいがちなのもある意味仕方がないとしておきましょう。

ただ、オキシトシンは分泌されなくとも、一喝するかどうか、指摘する言葉はご自身で選ぶことができます。

ぜひ、落ち着いて子どもに「もっと他の刺激を求めてみたら?」と促してあげましょう。

▼まとめ

本記事では、「なぜ『退屈』を感じるのか?」についてまとめました。

そういえば、こんな記事も書いていました。

確かに「退屈」という感情は、「新しい刺激」を欲しているからこそ生まれるのですが、その「刺激」が正しい方法とは限らない場合もある。

そこら辺は、注意してあげましょう。

【📚参考文献📚】
#退屈の心理学



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