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「かわいそうな障害者を演じることができればだいじょうぶ」

 先日アップした「三日間の実習を終えて」とほぼ同じ内容をフェイスブックの方にも投稿したところ、とあるフォロワーさんからそのようなコメントが付いた。
 生活介護事業所の機能もあるB型作業所に通えるようにするためにも、障害区分認定の再調査でなんとしてでも区分3を取らなければという部分に対するコメントである。

 私も詳しいことはよく分からないのでかなり雑な説明になってしまうかもしれないが、障害者自立支援法ができたことで、3年ごとに障害区分認定調査なるものをしなければならなくなった。
 それまでの私の障害認定区分は3だった。しかし今年の1月にその3年ごとの認定区分調査を受けたところ、状況はそれほど変わっていないと伝えたはずなのに、施設に入所して訓練を受けるようになったことで、実家に居た頃よりも精神状態が落ち着いてきたと判断されたのか、区分3から2に下げられてしまった。
 生活介護事業所を利用するには、私の年齢では区分3じゃないと利用することができないらしい。認定区分が決定してから3か月以内であれば再認定ができるというので、近々(というか明日)そのための再調査が行われる予定なのだが…。

 「かわいそうな障害者を演じることができればだいじょうぶ」
 冒頭のフェイスブックでのコメントだが、言わんとしていることは充分よく分かる。
 認定区分調査のチェック項目で、「こういうことが苦手です」とか「これはできません」などと答える箇所が多ければ多いほど区分が上るよと言いたかったのだろう。それはよく分かるのだ。
 これがもし健常者の方からそのようなことを言われたなら、まあ所詮健常者だからとまだ諦めがつく。しかし同じ障害当事者からそのような言い方をされたことに、私はかなりモヤっとしてしまったのだ。せめて「悪い言い方に聞こえるかもしれませんが」的な前置きをつけるとかしてほしかった。

 というかそもそも障害認定区分という数字だけで、今の自分の状態や、行きたい場所や、利用したいサービスが、ほとんど会ったこともなく、素姓も知らないような市の障害福祉課のお偉い大人たちから勝手に決められてしまうのってどうなのだろうと思う。障害者自立支援法とは言うけれど、それって逆に障害者の自立や、自由に生きる権利を妨げているのではないだろうかと、怒りや憤りを感じているのは私だけだろうか。
 しかしそうは言っても、今のところはその制度にのっかっていかないと我々障害者は生きていけないのが現実なので仕方ないことなのだけれど。

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