たったの一言で全てを失ってしまう

　正直なところフワちゃんに関しては、最近そのような女性タレントが人気らしいという何となくの知識としての情報と、ネットニュースで見聞きする評判でしか知らない。
　だが数年前日曜日の昼食時にたまたまつけていた「アッコにおまかせ」に、えらいテンションが高い女子が出ているなあと思っていたら、どうやらその声の主がフワちゃんだったようだ。
　それまで文字情報でしか知らなかったフワちゃんの存在が、この時私の中でほんの少し実態を持ったものになったような気がした。
　番組内での彼女のトークや言動をほんの数分聞いただけの自分が、このようなことを書くのは果たしてどうなのだろうかとも思わなくもないが、それでも少し書かせてほしい。
　ネットニュースでの評判通り、確かにフワちゃんは一般人からは好き嫌いがはっきり別れそうな人柄かもしれない。でも業界受けはものすごく良いんだろうなあと思った。
　そんな彼女の存在が不快だから消えてほしいとまでは思わないにしても、もしもあーいう子が友人にいたら私は絶対についていけなさそうだなあと思う程度に、フワちゃんの言動には私もドン引きしてしまったというのが正直なところかもしれない。
　フワちゃん私はちょっと苦手だけど、まあ好きな人はいそうじゃない？という感じだろうか。
　そうようするに個人的にはフワちゃんにはあまり興味がないということだ。
　だから一連の炎上騒動に対しても、それほど驚きはなかった。
　やす子さんに向けてポストしたと思われる「おまえは偉くないから死んでくださーい」という言葉は、フワちゃんに限らず、例えそれが冗談やネタだったとしても、誰かに対して絶対に言ってはいけない言葉だと私も思う。
　そんな怒りが湧いてくる一方で、自分が何の気なしに放ったたったの一言で、信用や仕事など全てを失ってしまうような現代社会が恐ろしいと感じたのも事実だ。
　これは詩人・全盲noterとして、ネットの片隅でひっそりと活動する自称物書きの端くれの身としても、けっして他人事ではないと、今回のフワちゃんの炎上騒動から改めて肝に銘じたのだった。