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書くことと仕事のことと

新卒から児童福祉の仕事をしていた。
仕事は好きだった。子どもが好きだというわけではないのだが、障がい児には魅力があって、彼らにわたしは夢中だった。
でもなんとなく物足りないなと感じていた時に、知人から「文章を書く仕事をしないか」と誘われた。
2022年10月のことである。

俗にいうWebコラムライターというものだ。
企業から業務委託で原稿をもらい、パソコンで調べながら執筆し納品する。
ぶっちゃけ記事単価がよくて、子どもたちが寝た後や土日の隙間時間などを使って月に数本書き、数万円の稼ぎになっていたから、副業としてはとても良い内容だ。

2023年の1月にさいたまを飛び出し、それから戻ることができずに会社を退職した。
別居子連れ無職女の爆誕である。

業務委託元の会社に相談したところ、今までの10倍近くの量の原稿をまわしてもらえることになった。非常にありがたい。病める日も健やかなる日も副業を続けてきた成果だ。

そんな感じで、2~3月の私の生活は、転職サイトやハローワークで転職活動をしつつ、月半ばくらいに原稿の依頼を受け、2週間の納期で20本くらいの原稿を書きまくるという感じだった。人生で一番文章を書いている。
ありがたいことに、報酬は会社員時代の手取りよりももらえている。
2週間のんびりすごし、残りの2週間でがっつり働く。悪くないスタイルだ。

書くことは好きだ。得意でもある。
好きなことでお金をもらえる幸せをかみしめている。

一方の転職活動はてんでダメだ。
色々考えすぎて、何をしたいのかもわからないし、何ができるかもわからないし、なんで採用されないのかもわからないし。
地方には仕事が少ないっていわれるの、いやいやそこまでじゃないでしょって思ってたけど、実際少なかった。

その状況のなかで、自然とこんな気持ちが湧いてきた。
このまま書く仕事を続けて行けばいいんじゃないか?
巷ではやりのフリーランスライター。幸いなことに実績もある。
自分で案件をとって、仕事を積み上げていくというスタイルは、わたしの性格にも合っている気がする。
なにより出社の義務がないから、子どもの体調不良や保育園行事で欠勤し、給与が下がるという心配がぐっと低くなる。

そう思うとそれしかない気がして、noteでフリーライターをしている方の記事もたくさん読んで、「いけるんじゃない??」という気持ちになった。
で、同居の姉に相談したところ。

「賛成はできないけど応援はできる」

姉は生粋の書く人間だ。会社に雇用され、毎日文章を書いて生きている。
だからこそ、ライティングの将来性もすごく考えているし、私の将来のことも心配しているんだと思う。
私がフリーライターになりたいと思う理由や、書く仕事について2人でいろいろと話しているうちに、姉の意見が「応援もちょっとできない」に寄っていることに気が付いた。

あー、だめなんだ、と思った。

反対されたからといってその仕事ができなくなるわけではない。
反対を押し切って実行することだってできる。
でもそれでは意味がないと思った。彼女に賛成してもらえないなら、やらなくていい。
それくらい私は彼女に毎日助けられているから。

ということで、引き続き「つなぎ」のWebライターです。つなげてるだけで本当にありがたいと思う。
来月は今までとちょっと違う分野、私が本当に書きたい文章に近い案件を1本いただいているから、楽しみではある。
しかし、それ以外の案件の相談はまだ来ていないから、来月にちゃんと仕事があるかはわからない。こういうところだな。

諦めて転職活動をする。なにがやりたいのかなんてわからない。

私は自分が思っているよりも書くことが好きだったらしい。
それを仕事にできるかはわからない。それだけで食べていくことは、たぶんできない。

だけどこれからも、書きながら生きていきたいと思っている。

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