10/29 この大地の上で生きる物語
朝四時
こんな時間に起きたのはいつぶりだろう
まだ真っ暗で極寒の中、みんなで起きて、家を出ました
向かったのは伊豆沼
ここ栗原市の、下流部にある美しい沼です
夏は一面蓮の花、冬は雪景色、といったふうに四季を感じられるここ栗原の湿原
ラムサール条約で登録された、本州唯一の湿原です
10月末から12月、ここに日本で越冬する9割の渡り鳥が集まってきます
特に多いのがガン その数多いときは10万羽
日本の音風景百選にも選ばれているそうです
二日目の夕方、ここでガンのねぐら入りを見て、朝の飛び立ちもどうしても見てみたくて無理を言って連れてきてもらいました
なんだかんだ勢揃いで、まだ見たことのない地域おこし協力隊の方々も集合
朝5時に、これだけの人が集まってくれることに、この町らしさを感じます
沼の近くには、バズーカのような望遠カメラマンが勢揃い
今日は運良く天気もばっちりで、最高のガン日よりだそうです
さすが晴れ女、やったね
色んな種類の珍しい鳥がいること、
ガンは人を避けて飛ぶので少し離れた場所でみると真上を通ってくれること、
先頭から二番目の鳥が指揮を執っていることなどを
ガイドさんから習いながら、六時をまわる
凍えるような寒さを忘れるほどに、日の出と、反射する水面が美しい
ガンが飛び立つ前でも少し満足してしまう美しさだ
そして、日が昇ると、少しずつ、ガンたちが飛び始めた
東側から順番に、私たちのいる西側へと、移動し、一気に飛びたつ
その迫力は、初めての体験だった
飛ぶ前のごーっという音
鳴き声と、なんといっても、群れでこちらへ迫ってくる姿
見える景色は、一面の黄色の中を旅立つ鳥たちで埋まってしまう
圧巻でした
生きている
君たちも生きている、と、わかるとき、私はここにいる、と、分かるのだ
ガンたちがここで冬を越すのは、たまたまここの気候では湖は凍らず、周りには田んぼがあって籾殻がたくさんあって、安全で食料もある絶好の土地だからだそうです
籾殻はガンのためにでなく、人間が普通に暮らしていることが、結果的にガンたちのためになっている
そんな、共に生きることが、当たり前で
ここにいる人たちは、ガンの声で目覚めたり、仕事終わりを感じたりするんだそうです
大地と人間と鳥たちの、力の入っていない自然な共存に、勇気と希望をもらいました
見終わると今度は山へ移動
金成小学校という地元の小学生との、ジオ学習に同行しました
地すべりのあとや、ダムなどを実際に見に行く
子供たちはまっすぐで、とてもかわいかった
探検バックや、男の子のほうが女の子より小さいこと、前にならい、色んなものが懐かしくてきゅんきゅんしました
ガイド同行といっても私たちの知らないことばかりで、むしろガイドさんのおかげでたくさんたくさん勉強になった
思えば普通の観光じゃわからない知識を得ることが昔から好きだったような気がします
まさにこの子達のような、野外学習で、一生懸命メモとって、大地や暮らしのことを深く知ることに喜びを感じてきました
その感覚が今でも現在なおかげで、旅はすごく好きです
そんな私にはありがたすぎるくらいに、毎日ガイドさんが付いてたくさんのことを教えてくださります
それはそれはここに書ききれないくらいの知識を得ました
そろそろミニガイドくらいなら、栗原ジオパークでできそう笑
お昼まで子供たちと一緒に過ごし、お昼は六日町商店街でそばを食べ
午後からはジオパークビジターセンターのお手伝い
新しくできる図書館の看板作りをしました
こういう時に強そうなメンバーです
流石のチームワーク!綺麗にできてよかった!
早起きしすぎて1日がなかなか終わりません
夕方に団子屋(シェアハウス)にもどり、夕食の準備
今日は団子屋での夜ご飯は最後ということで、居酒屋メニューを作ってお酒を飲みました
やっとみんなとゆっくり話した
恋愛の話や人生観、みたいな話をして、一緒にたくさん笑いました
5日間、同じ屋根の下で暮らす
それが何より私たちの距離を縮めてくれたと思います
毎日した筋トレ
厨房での料理
朝の川を眺めたベランダ
そして今、みんなで外に出て眺めている満天の星空
きっと、忘れないのは、こんな小さなこと
どこにでもありそうで、どこにだって二度とない
くらし 儚し 暮らし
私たちの生きた、物語
大切です、忘れないよ、ずっと。
今日のクタクタにも関わず明日は6時起きで、ハイキングです、笑
本当に5日間に全てを詰め込んでいるスケジュールに着いていく私たちと無茶ぶりも聞いてくれるし乗ってくれる大人たちが大好きすぎる
みんなで明日のためにたくさんおにぎりを作りました
けいさんやだいさん、かおりさんたちの分も
みんなで握るのは、とてもいい時間でした
お世話になったみなさんに、ありがとうを込めて、可愛いおにぎりたちが出来ました
明日も楽しみだね
今日はこの辺で。おやすみね、また、明日。
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