HANA I.Y.

フルタイム学生・パートタイムギャル▶︎ トロント大学、公共政策・近代都市開発専攻。 主に…

HANA I.Y.

フルタイム学生・パートタイムギャル▶︎ トロント大学、公共政策・近代都市開発専攻。 主にIT政策、ファッション、ビジネス、社会学について

最近の記事

ファッションの経済vol.1: ハイブランドの快進撃とその対価

私も年頃の女子なので人並みにファッションに興味があるわけだが、ビジネスマンとしても今ファッション業界は非常に「アツい」。 不景気だというのに、ファッション市場全体の収益は年々増えており、今後も成長し続ける予想だ。下の図によると2024Eの収益は7,600億USDで前年度比成長率は+12.8%とされている。 かといって、ビジネスサイドのお堅い大人たちがファッションの動向や流行りを掴むのは難しいわけで、ドライな分析になりがちな業界でもある。 ついては、ファイナンスにもファッシ

    • 印象派の霞んだ世界で私を見つけて

      いつの間にか私たちは引かれた線にこだわりを持たなくなった。 あまりにも繊細な線。確かそんなものでも、名画を駄作に変えてしまうほどの力があったはずなのに。 写実的でいてロマンチックな、 平面的でいて立体的な、 親近的でいて由々しい、 朗らかでいてどこか昏い、 そんな微妙なニュアンスを理解することを諦めた私たちは、 いつから写真を水に落として滲ませたような、ふやけた現実でなんとなく実態を掴もうとすることに美徳を感じ始めたのだろうか? 「印象派」 皮肉でつけられたこの名前が、美術

      • 私が今のドラァグ文化を素直に応援できない理由

        日本でも最近やっとドラァグクイーン達をテレビ、雑誌やYoutubeで見かけるようになってきた。奇抜なファッションやメイク、女性を真似た独特な喋り方で多くの人達を虜にしている。が、昨日、政治と文化の授業で「ドラァグってもしかして男性による女性の文化盗用なのでは?」ということに気がついたので、この度はこのモヤモヤを共有したいと思う。 1. まずは「ドラァグ」の定義から入ろうこの定義を初めて聞いた時、私は 「え、てことはドラァグクイーンだけじゃなくてドラァグキングもいるってこと!

        • アブノーマル(普通じゃない事)をコンテンツ化する時代の流れにあえて私は抗いたい

          高校3年生の夏、初めてアイデンティティークライシスを起こした。 私にとって、毎年夏休みは作文とスピーチ執筆の時期だ。元々は、英語しか喋れない私を不憫に思った母が、私が小学校に入ったタイミングで日本語の文章の書き方を学ばせるために「夏休みは作文を書いて、コンクールに出しなさい」と言い出したことが始まり。 その後、一度入賞すると周りがチヤホヤしてくれることに味をしめて、なんやかんや高校時代までずっとそうしてきた。おかげで、”スピーチコンテスト荒らし”などと勝手に命名されたり、

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        • 私が今のドラァグ文化を素直に応援できない理由

        • アブノーマル(普通じゃない事)をコンテンツ化する時代の流れにあえて私は抗いたい

          何度やっても自己紹介は難しい

          まだ未完成のものを指差して「これはなんだ?」と言っているようなものである。しかも答えがないからタチが悪い。 私がそんなことを考えながら悶々としていたのは一昨年の12月。クラスメイト達がセンター対策をしている中、私はパソコンに向かって一人答えのないこの難問に何時間も頭を悩ませていた。 Common Application (以後、略してCommon App)。 アメリカの大学を受験する人は必ずと言っていいほど書かなくてはいけない自己紹介エッセイのようなものだが、私はこれを書

          何度やっても自己紹介は難しい