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何度やっても自己紹介は難しい

まだ未完成のものを指差して「これはなんだ?」と言っているようなものである。しかも答えがないからタチが悪い。

私がそんなことを考えながら悶々としていたのは一昨年の12月。クラスメイト達がセンター対策をしている中、私はパソコンに向かって一人答えのないこの難問に何時間も頭を悩ませていた。

Common Application (以後、略してCommon App)。 アメリカの大学を受験する人は必ずと言っていいほど書かなくてはいけない自己紹介エッセイのようなものだが、私はこれを書き上げるのに相当時間がかかった。ただただ自分のことを説明するのは簡単だが、Common Appはそうもいかない…。

”Show, not tell" (説明しないで観せる)することがCommon Appを書くにおいて一番大事だと口すっぱく先生達は言うのだが、その感覚がなかなか掴めずにいたのも時間がかかった理由の一つかもしれない。なんにせよこれに関してはお手本がない。数学の問題でいう例題とその回答でもあれば演習ができるのだが、「人と似たようなエッセイを書いて受かるわけがない。大学は似たような生徒をとったところで意味ないからね。」と、いうわけである。

で、結局そのエッセイは書けたの?と誰もが思っている頃だと思うので先に言っておくが、無事に書けた。それが、3回もトピックを変えて十数回も書き直した挙句、結局カフェでシュガードーナッツを食べながら勢いで書いた新しいエッセイが一番お気に入りの作だと言うのがなんとも憎らしい。

人生で今後こんなに時間をかけて自己紹介文を書くこともないだろうからと今でもそのエッセイはパソコンのデスクトップに保存してあるのだが、そんなに使う機会もないのでようやくここで引っ張り出してこようと思う。

私の人生最高の自己紹介を。

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では、また会う日まで。

—意気軒昂なHanaより

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